知るも知らぬも大阪の席

2007.12.台湾

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kyo

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12月6日(木)

今回は台湾食べまくりツアー。同行の方達が、ガイドブックやネットで事前に情報収集して下さって、おいしそうなお店をリストアップして現地入り。

ノースウェストはアルコール有料。

うーん、国際線でまさかのアルコール一律500円。もちろん、払って飲みましたけど。前回のANAでの香港行きとは格段に差を感じるなぁ。まぁ、でも、個人的には安ければ飛行機内のサービスにはあまりこだわらない。(機材点検で手抜きは困りますが)

夜の10時頃台北市内到着。
さっそく晩御飯を狩りに華西街観光夜市へ出かける。龍山寺(ロンサンスー)の近くの夜市だ。10年近く前にここの通りの中にある、金ピカのウェッジウッドの食器ばかりの不思議なお店に来たことがある。懐かしい。今回は爆裂飲食ツアーなので、そういう店には行かない。投げ縄をぶるんぶるんと振り回し獲物を探したが、街の賑わいも一段落の時間で、開いているお店もまばら。入るお店を決めあぐねていると、とうとう通りの北の端まで来てしまった。そこで、少しだけ戻って、若干店仕舞いモードだった屋台風のお店でまず一食目にトライすることに。

よる1軒目:B區担仔麺の向かいのお店

魯肉飯(ルゥロゥハン)と排骨湯(パイクゥタン)と蚵仔煎(読み方分からず。牡蠣のオムレツ)を。これだけ頼んでお会計約500円。
牡蠣のオムレツは上にかかったソースが微妙だったが、それ以外は全ておいしい。排骨湯のスープのやさしさと魯肉飯の懐かしい味に台湾食への期待が大いに膨らむ台北1食目。

よる2軒目:B區担仔麺

青菜とシラスの炒めもの、蜆の醤油漬、担仔麺、うなぎチマキ。
ここでビールにありついた。蜆の醤油漬は以前食べた時はちょっと苦手な味だったが、今回は甘みと醤油とニンニクのバランスもちょうど良くておいしかった。ただし、あまりたくさん食べられる味でもないのは確か。酒のつまみには合う。青菜とシラスの炒め物もニンニクががっつり入ってイケました。口の中はかなりニンニク臭で満たされた。坦孔麺は味はさっぱりしていておいしかったが、麺はゆるめ。硬い方がスキなんだけど、台湾の麺はだいたいゆるめかな。
ごちそうさまでした。

コンビニで寝酒用にビールを購入してホテルへ。
なかなか良い滑り出しの第一日目が終了。

12月7日(金)

あさ1軒目:趙記菜肉餛飩大王
台北市桃源街5號

ワンタン中碗
ワンタンのお店と聞いて想像していたものとは全く違うものが出てきた。水餃子に近い感じ。錦糸玉子と海苔がのってくる。あっさりスープに食べ応えのあるワンタンがごろんごろんと入っていておいしい。これで400円弱。次があるので4人で分けて頂く。この日の台北も朝からウマい。

あさ2軒目:永和豆漿大王

熱豆漿(熱くて砂糖の入った豆漿)、鹹豆漿(砂糖の替わりに醤油が入った方)、油條(揚げパン)
出勤前の人たちがずら~っと並んでいたので、あらかじめ予定していた排骨飯の店をパスしてこちらへ。我々が頼んだものの他にも、海苔巻きご飯や、肉まんのパンみたいなものに卵焼きと揚げパンを挟んだものやら、次から次へと皆さんお買い上げになって出勤していく。オフィスの席で朝食を食べながら仕事をする人が多いのだそう。こんな朝ごはん、うらやましい。

朝食後、腹ごなしに市内をぷらぷら。二二八和平公園を通り抜ける。蒋介石って、私が日本で受けた歴史教育のレベルでは単に中国国民党最後の総統ってイメージしかなかったが、この人、台湾にやってきて結構圧制をひいていたらしく、二二八事件はその中でも歴史的な弾圧事件だったようだ。この公園は亜熱帯の植物に囲まれたのどかな公園なのだが。

ひる:梅子餐廰

干し筍の煮込み、ニラと乾燥豆腐炒め、小エビの塩茹で、魚(イシモチ)の蒸し煮、ビールと紹興酒
日本人がよく行く台湾料理のお店らしい。イシモチの蒸し煮がかなりおいしく頂けた。他はまぁ、普通においしい感じ。はずれがない。

電車とバスを乗り継いで、いざ九份へ。
台北駅から電車で東へ瑞芳まで。だいたい50分弱。瑞芳の駅には常時日本語の分かる駅員さんがいらっしゃるらしく、九份までのバス乗り場を丁寧に教えて下さる。ここからバスで目的地までは20分くらいだったか。休日だと観光客でごった返しらしいが、この日は平日の金曜日だからか、それほどでもなかった。とはいえ、両脇にお土産物屋さんが立ち並ぶ細い路地はそれでも人で一杯でさくさくとは歩けないくらいではあったが。
残念ながらお天気は時々小雨降る曇天。晴れた日だと海まですっきり見晴らせる抜群の立地。まぁ、もやに包まれたようなしっとりした九份もそれはそれで神秘的でいい。

お茶:九份茶坊

こちらで阿里山烏龍茶を台湾式で頂く。1杯目、2杯目、3杯目と味も香りもどんどん変化していく素晴らしいお茶だった。台湾にしては、高かったけど。

よる:逸郷園

客家封肉(豚煮)、郷村閹鶏(茹で鶏)、客家小炒(野菜と干し豆腐炒め)、
客家鹹湯圓(団子スープ)、空心菜炒め、大腸と生姜煮込み
客家料理のお店。客家といえば、個人的には客家土楼という環状集落のイメージが強く、中国大陸の中の一民族、と思っていたが、客家の人はアジア大陸にも広く住んでいて、華僑の中にも客家人は多いらしい。かくいう李登輝元総統も客家の血を汲むそうな。
もともと内陸の方に住む人たちであるため、お味噌や、干した豆腐といった保存系の食材が多く使われているのが特徴。茶器屋さんで、「これから客家料理を食べに行くんです。」と言ったら、「ちょっと味が濃いかも知れませんよ。」と言われた。
こちらのお店の味は別段濃すぎることはなくおいしく頂けたが、大腸と生姜の煮込みだけは強烈な個性を感じる不思議な一品だった。団子スープがかなりほっこりするお味で紅白のもちもちした団子がなんとなく懐かしい感じだった。

深夜に緊急避難騒ぎ
夜中の3時半にホテルの警報がなった。何を言っているのか分からないので私は再び眠りにつきかけたのだが、表がなにやら騒がしいので同室のHさんが扉を開けたところ、はだしで荷物抱えて走っていく女性に遭遇。「なんかあったんですか」「とにかく避難しないといけないみたいですっ。」
とりあえず、我々ものそのそとベッドから出て階下へ降りることに。エレベーターで降りようとした我々に冷静なTさんが「こんな時にエレベーター乗ったらだめでしょう。」確かにそれもそうである。避難階段に出ると階下から水の音がする。さては火事でスプリンクラーでも発動したか。階段を下りていくと下の階の廊下が水浸し。ロビー階まで降りてスタッフに聞いたところ、我々の下の階で水漏れがあって、廊下にあふれ出し、それ以下の階の部屋の人は全員避難なんだそうだ。やれやれ。ロビーにあふれる人たちをよそに、のそのそと自分たちのベッドへ逆戻り。しかしあの時間に部屋を追い出された人たちは本当にかわいそうである。寝ている間に天井から水か降ってきた人もいたんだろうな。1つ上の階で本当にラッキーだった。

12月8日(土)

あさ1軒目:鼎泰豐 ティンタイフォン

小龍包、鶏スープ、空心菜炒め、坦々麺
上品な小龍包。なぜか小龍包の写真がありません。セイロ2個分くらいなら一人で食べられそう。皮が薄くて繊細。坦々麺は山椒の辛さは全然なく、胡麻の風味が利いたコク+ほのかな甘さのあるタイプ。空心菜はどこで食べてもおいしい安定した一皿。鶏スープもあっさりしていておいしかった。朝からビールも頂き、エンジン全開でございます。

あさ2軒目:高記永康街

小龍包、大根団子、海老豚餃子、黒胡麻団子
鼎泰豐の近くの小龍包のお店。こちらの方が味も食感もしっかりしていて個人的には好みだった。海老豚餃子は意味不明。黒胡麻団子、アンコ饅頭みたいなやつを胡麻まみれにして揚げたやつかと思ったら、小さなアンマンみたいなものの中に黒胡麻ペーストが入っているタイプだった。これ、めちゃウマでした。
そしてビール。いい朝だ。

一応、故宮もね。

ってな感じで腹ごなしに故宮へ。10年前に行った時に見た、古き良き時代感ただよう故宮はどこへやら、すっかり現代的な建物にリニューアルされ、何となくうそくさいものを感じて残念な気分になってしまった。
しかしその残念感を補って余りある展示物群。清後期の細かい細工物たちは一日中見ていたくなるくらい、ドキドキわくわくする。

ひる:湘鼎坊 シャンティンファン
台北市松江路124巷27号1F

豆干肉絲(干し豆腐の炒め物)、生菜蝦鬆(海老そぼろのレタス包み)、
左宗棠鶏(鶏のピリ辛炒め)、青菜炒め、煮魚生湯
地元のファミリーでにぎわう、安くておいしいお店。表通りから一本裏側に入ったところにある。ご飯はセルフサービスでじゃんじゃんおかわりできる。が、そんなことするとおかずが食べられなくなるので、ご飯なしでおかずをガツガツいっときました。それでも残ってしまった。煮魚生湯は香菜の効いたスープ。こちらは期待ほどではなく。

よる:荷風中国菜
台北市民権東路三段106巷32号

麻婆豆腐、坦々麺、白菜と雲南風ハムのあんかけ炒め物、蒸しタラ、酸辣湯、小豆のデザート
MRTの中山國中駅を降りて大通りを1本裏手に入ったレストラン。裏通りにあるところが隠れ家風でいい感じだったが、このあたりには他にもおしゃれ系レストランが結構あって、なかなかいいエリアなのでは、と思った。
お料理は四川と雲南料理のフュージョンということで、はずれがなく食べやすいものが多かった。四川といっても、こちらも朝の坦々麺同様、山椒がたっぷりというわけではなくそれほど発汗系ではない。わりと洗練された雰囲気の中であれこれ食べて、飲んで(ここでもビールと紹興酒のみにした)4人で約7500円くらい。台湾はいいとこだー。

最後は士林夜市

ここが、最後の台湾食堂。MRTの淡水線劍潭駅を降りた時から、どこからともなく底知れぬ活気が漂ってくる。阪神巨人戦終了後の甲子園駅前の感じに近い。一瞬、人ごみに流されて我々も士林夜市の場外へ行きそうになったが、危うく戻ってきて現場へ。ここはB級グルメのパラダイス。大空間に1間か2間程度の大きさのお店がびっしり並んでいる。あの風景を前にするとそんなに食に興味がない人でもきっと興奮せずにはいられないだろう。
もちろん、我々は120%の興奮状態である。ここはやばい。既に夜の1食目を終了してしまっていたので、排骨スープと牛肉麺とお粥で終了したが、ここが1食目だったら何軒はしごしただろうか。ビールも安い。最後は左手に缶ビール持ちながら通りをうろうろしてしまった。お行儀の悪い日本人。

12時過ぎにタクシーでホテルへ。

12月9日(日)

未練がましく空港で最後の食事

坦仔麺
みんなはお土産を買ったりしておとなしく飛行機を待っていたが、私だけ早朝から空港のファストフードで最後の食事を。これがまぁ、台北史上最高にまずかった。麺はのびのびだし、スープはぼんやりしてるし。おろかな自分を呪いました。

帰りの機内でワイン2本
休みを名残惜しんで最後の飲酒。私とHさんが2本目を頼んだら、さすがにキャビンアテンダントさんから、「まだ朝ですよ!」と突っ込まれた。まぁそう言わず、もう500円払うから持って来てーなー、と私たちはなにわの親父まっしぐら。

同行の皆様ありがとうございました
今回はひょんなことから、4人で台北旅行に行くことになったのだが、想像以上に充実した旅行となった。私自身は準備不足で、台北市内の情報収集もそこそこに司馬遼太郎の「台北紀行」をひたすら読む、というまとはずれな台湾情報に接していたのだが、皆さんのきめ細かい情報と事前の旅行の段取り、本当にありがとうございました。今回の台北はかなり良い旅となり、再訪したい気分で一杯だ。(多分近いうちにまた行くことになりそう。)
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