関東新都市鉄道1000系
関東新都市鉄道1000系は、関東新都市鉄道の初回開通時に製造された通勤型車両である。
概況
関東新都市鉄道最初の車両として登場した1000系電車だが、計画時より延伸開業時の10両固定編成車両2000系の製造は決定しており、1000系の一部は羽生線やその他5両編成の運用へ転用されることが決定されていたため、10両固定編成と5両編成の2種類が製造された。その後の2000系登場時、予備車となる5両編成×4本を除く1000系は車内をリニューアル、外見も近代的なものへと改造された。おもなリニューアル内容は、車内の化粧板、旅客用ドア、シートモケットなどの交換、先頭形状の変更、方向幕のフルカラーLED化、ヘッドライトのHID化などであり、経年が比較的浅いため走行系統に関しては更新されていない。
また、リニューアルを受けていない1000系も、乗り入れ対応のためすべて方向幕がLEDに変更されているため、関東新都市鉄道線内には原型の1000系は存在していない。
2006年の大規模な運用変更では、各駅停車の減車により10両だった1000系は8連化、5両だった1000系も4連化され、余剰となった車両は前橋線、足尾線(南部区間)向けに改造された。
仕様
電気方式 | 直流1,500V架空電車線方式 |
車両性能 | 加速度3.2㎞/h/s、常用減速度4.2㎞/h/s、非常減速度4.5㎞/h/s |
運転速度 | 130㎞/h |
軌間 | 1,067㎜ |
主電動機 | 三相かご形誘導電動機 定格190kW |
駆動装置 | TDドライブ方式 歯車比6.11 |
台車 | 軸梁式ボルスタ付き空気ばね台車 |
制動装置 | 電気指令式電空併用ブレーキ |
車体 | 20m級ステンレス製車体 |
パンタグラフ | シングルアーム式 電磁カギ外し バネ上昇・空気下降式 |
冷房装置 | 屋根上集中形ユニットクーラ(22,000kcal/h×2個) |
方向幕 | 方向幕(先頭車行先部分):白色LED式 方向幕(先頭車種別表示部分):フルカラーLED式 方向幕(側面):フルカラーLED式 列車番号表示機(先頭):緑色LED式 |
車内案内表示機 | 2段型スクロールLED式 |
インバータ装置は東芝製のGTOサイリスタ素子が採用されている。
現在、8両編成は4M4T、4両編成は2M2Tの編成を組まれている。
方向幕は、当初はLEDにする計画もあったが、種別の色数や、当時はまだ白色LEDが登場していなかったことなどから普通幕式とされた。ただし、列車番号表示機については緑色のLEDが採用された。先頭のデザインは、貫通路を使用する必要があるため、国鉄後期の車両を彷彿とさせる、極めて機能的なデザインとなった。
現況
現在、関東新都市鉄道の保有する1000系車両は全て更新されており、8両車は朝のラッシュ時に2000系を穴埋めする形で運用され、5両で製造された編成は、後に4両編成となり栃木線や新都市本線の北部運用へ転用された。なお、2000系が検査等で不足する際には、昼間の通常運用に就く場合もある。
(未更新車)