東名首都圏電気鉄道3500系電車
主要諸元
起動加速度 | 3.3km/h/s |
営業最高速度 | 130km/h |
設計最高速度 | 160km/h |
減速度 | 4.3km/h/s(常用最大) 5.2km/h/s(非常) |
車両定員 | 座席56(補助座席8を含む)・立席129(クモハ3500形) 座席52(補助座席12を含む)・立席123(クハ3400形) |
最大寸法 | 20,100×2,950×3,690mm |
車両重量 | 43.2t(クモハ3500形) 44.3t(クハ3400形) |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1,500V 交流20,000V、50・60Hz |
主電動機出力 | 230kW/基(M-MT102C) |
歯車比 | 1:6.53 |
制御装置 | 3レベルPWMIGBT-VVVFインバータ制御 M-PC11-G2(1C1M) |
駆動装置 | WN平行カルダン歯車形たわみ軸継手方式 |
電動機 | かご型三相誘導電動機 |
ブレーキ方式 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ 応荷重、遅れ込め制御、直通予備、発電、耐雪、抑速ブレーキ付き |
保安装置 | ATS-SW,東鉄CS-ATC,ATC-IM, EB,TE装置 |
製造メーカー | 川崎重工業、近畿車輛 |
概要
大井埠頭連絡線にはかつて東名本線で用いられていた300系をワンマン仕様に改造した車両が用いられていたが、改造種車となった300系が初期型であったため老朽化が進んでいた。本形式はこの300系の老朽取替を目的に開発された車両である。東名首都圏電気鉄道の通勤・近郊形電車としては初めて近郊形交直流電車となっている。大井埠頭連絡線が接続している東名本線を走行する、2300系2000番代と同一のサービスレベルを提供できることを前提として設計されている。
構造
車体
車体は近年の東名首都圏電気鉄道の通勤・近郊形車両では標準的なステンレス鋼を採用した。車体接合に1300系で採用されたレーザー溶接による接合を引き続き採用しているが、1300系では側構体の腰部・吹き寄せ部の2箇所であった採用部位を、本形式ではそれらに加えて幕板部にも拡大し、外観平滑性をより高いものとしている。屋根肩の雨樋カバーは1300系と同様に丸みが付けられたタイプを採用している。ドアや客室窓の配置は2300系5000番代を踏襲した。なお、本形式には2300系の後継車である2500系登場後に製造された車両が存在するが、これらの車両についてもドア・客室窓の配置は2300系と同一である。ただし、2500系で採用されたオフセット衝突対策のガイド板構造は採用されている。
1300系の構体設計を流用した結果、本系列の床面高さはレールから1,120mmと近年の近郊形車両としては低い部類に入るため、置き換え元の300系では設けていた乗降口のステップを廃した。しかし、大井埠頭連絡線は武蔵小杉駅と東京港駅を除いてホームの高さが920mmにすら達しておらず、車両とホームの段差が酷くなることが確実であった。このため、大井埠頭連絡線の各駅では本系列投入に伴ってホームの高さを1,100mmに嵩上げする工事が行われ、車両とホームとの段差を20mmとしてバリアフリー化している。
外装塗装は2300系2000番代と大きく趣を変え、戸袋部にダークグレー、窓下に海と波をイメージした青・白・青の2色帯を配している。なお、戸袋部の貼付範囲は2300系5000番代に準じている。
2000系から引き続き、電動車(クモハ3500形)の車体側面には主電動機冷却風取り込みのための通風孔が設けられている。本形式ではワンマン運転対応として妻面に窓が存在するため、通風孔の数は東名首都圏電気鉄道の車両では一般的な1箇所から2箇所に増やされている。また、異常時には戸袋部から冷却風を取り込むことが出来るようになっている。
主要機器
走行機器は台車が2300系2000番代準拠のM-DT59BとM-TR243C、制御装置が12000系準拠のM-PC11-G2となっている。パンタグラフは東名首都圏電気鉄道の近郊形車両初となるM-PS28D形シングルアーム式パンタグラフをTpc車に搭載している。主電動機は2300系2000番代のM-MT102Bの絶縁種別を変更し、出力増強を図ったM-MT102Cを採用している。
関連項目
東名首都圏電気鉄道の鉄道車両 | |||
電車 | 近距離用 | 200系 - 600系 - 800系 - 1000系 - 1300系 - 1500系? | |
中距離用 | 直流用 | 300系 - 700系 - 2000系 - 2300系 - 2500系 - 2700系 - 3000系 - 3300系 | |
交直両用 | 3500系 | ||
遠距離用 | 直流用 | 400系(運用終了) - 500系(運用終了) - 20000系 - 21000系 - 22000系 - 23000系 - 24000系 - 25000系 - 26000系? - 27000系 | |
交直両用 | 10000系 - 12000系 - 13000系 | ||
事業用 | MR3000系(運用終了) - MR5300系 - MR7150系 - MR9000系 | ||
展示用 | 名鉄1600系 - 名鉄7000系 | ||
気動車 | キハ100系(運用終了) - キハ150系(運用終了) - キハ1000系(運用終了) - キハ1500系(運用終了) - キハ10000系 | ||
客車 | M10系(運用終了) - M15系(運用終了) - M20系(運用終了) - 20系(展示用) | ||
貨車 | チキ5200M形 - チキ5500M形 - チキ6000M形 - チキ7000M形 - ホキ800M形 | ||
蒸気機関車 | C62形(展示用) | ||
電気機関車 | EF100形(運用終了) - EF150形(運用終了) - EF200形(運用終了) - EF250形(運用終了) - EF20000形 | ||
ディーゼル機関車 | DE10M形 - DD51M形 - DF200M形 |