武蔵野鉄道200系電車
武蔵野鉄道200系電車は、平成8年に特急あかぎ号増発用として登場した特急型電車である。このページではマイナーチェンジ車の250系電車についても取り扱う。
200系先頭電動車(250系も台車以外外見はほぼ同じ)
概要
武蔵野鉄道200系電車は、汎用特急車として開発された。当時特急列車用の100系電車が更新工事の時期にさしかかっていたため特急車両の予備車の確保が必要である、需要が高まっていたあかぎ号の増発用車輛が必要である、および将来のアーバンメトロ新都心線乗り入れ用特急車輌が必要とされる背景の中誕生した。
コンセプト
- 万能特急車として設計
特急あかぎ号用としての使用をメインに開発がすすめられた車輌でアーバンメトロ新都心線への乗り入れを考慮していたため、車体はアーバンメトロ新都心線乗り入れ規格に適合するように設計された。なお、喫煙車は編成中奇数号車となっていたが、平成18年以降全車禁煙になっている。
- 動力性能も特急型にふさわしく
特急型車輌はその性質上高速性能を求められる。アーバンメトロ新都心線内では起動加速性能も求められる。そのため足回りには片板ばね式ボルスタレス台車を採用。空気ばね台車でヨーダンパとアンチローリング装置がある。主電動機は定格出力155kwの交流誘導電動機をギア比4.21で全電動車方式で搭載、加速性能の確保と高い静粛性、高速化への対応を両立した。最高運転速度は130km/h(設計140km/h)である。制御方式はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御を採用した。1C4M制御である。起動加速度は3.3km/h/s(100系連結時は2.5km/h/s)、減速度は常用4.0km/h/s、非常5.0km/sである。車体は普通鋼を採用した。窓は連続窓である。
増備について
4両編成が4本、2両編成が8本製造された。特急あかぎ号などで活躍中である。おくにっこう号の運用はない。
250系電車について
新都心線直通特急が好評なため増発することとなり、新都心線乗り入れ特急車の所要本数が増加するため、増発・予備編成確保用として平成18年に導入された。
異なる点としては、製造時期が10年程度離れた影響で300系電車の設計要素を取り入れており、車体がアルミダブルスキン構造になったことと台車が軸梁式ボルスタレス台車になったこと、電動機出力を270kwまで高め、MT比を1:1にしたこと、電気指令式ブレーキを採用したこと、フルアクティブサスペンション(先頭車)ないしセミアクティブサスペンション(中間車)採用したこと、車体間ヨーダンパを採用したこと、TIMSを採用したことと、それに伴い制御読み替え装置を採用したことなどである。
4両編成と2両編成が3本ずつ製造された。
異なる点としては、製造時期が10年程度離れた影響で300系電車の設計要素を取り入れており、車体がアルミダブルスキン構造になったことと台車が軸梁式ボルスタレス台車になったこと、電動機出力を270kwまで高め、MT比を1:1にしたこと、電気指令式ブレーキを採用したこと、フルアクティブサスペンション(先頭車)ないしセミアクティブサスペンション(中間車)採用したこと、車体間ヨーダンパを採用したこと、TIMSを採用したことと、それに伴い制御読み替え装置を採用したことなどである。
4両編成と2両編成が3本ずつ製造された。
体質改善工事について
200系電車は製造から20年以上経過し、一定レベルの劣化が認められるため体質改善工事が令和2年以降施工された。具体的な改造内容は以下の通りである。
- 旅客案内装置を500系と同等にする。
- AC100Vコンセントを各座席に設置する。
- 座席を500系と同等品に交換する。
- 化粧板の交換。
- 便所を真空式に交換する。ほかサニタリー設備のリフレッシュ。
- 運転台機器を500系相当に全面交換。
- 主回路を4000系体質改善工事車と同等に更新する。
- フルアクティブサスペンション(先頭車)ないしセミアクティブサスペンション(中間車)の取り付け。
- 車体間ヨーダンパの取り付け。
- 補助電源装置を大容量のものに交換する。
- 塗装を剥離し下地から塗りなおす。同時に腐食した鋼板を取り換える。
- 制御伝送装置をTIMSに交換する。
- 電磁直通空気ブレーキから電気指令式ブレーキへの変更。
- その他劣化部品などの交換。
令和2年度は4両編成2本、令和3年度は4両編成2本、令和4年度は2両編成3本に体質改善工事を施工した。
令和5年度は2両編成3本、令和6年度は2両編成2本に体質改善工事施工予定で、令和6年度で200系電車の体質改善工事の施工を終了する予定である。
200系の体質改善工事は全車両赤羽車輌製造で施工予定である。
200系の体質改善工事は全車両赤羽車輌製造で施工予定である。
250系電車の体質改善工事は令和8年度以降に施工予定である。基本的なメニューは200系電車と同等であるが、新造時から搭載済のTIMSや電気指令式ブレーキ、アクティブサスペンションなどは交換対応、主回路は70000系電車ベースに0.5M方式から1M方式に構成を変更したものに変更する(主電動機のみ流用)などメニューに相違がある。
添付ファイル