武鉄バスグループ
武鉄バスグループは、武蔵野鉄道グループの系列企業のうち、乗合・貸切自動車事業などを行う武鉄自動車株式会社、武鉄バス東京株式会社、武鉄バス埼玉株式会社、武鉄バス北関東株式会社の総称である。
沿革
元々、武蔵野鉄道沿線で乗合・貸切バス事業を行っていた武鉄バス株式会社を、タクシー・自動車整備・中古車販売事業などを行う武鉄自動車株式会社が持ち株会社となる形で1997年に武鉄自動車株式会社、武鉄バス東京株式会社、武鉄バス埼玉株式会社、武鉄バス北関東株式会社に分社化したものである。
武鉄バス東京 日産ディーゼルKL-UA452KAN 新7Eノンステップ
武鉄バスグループの主力である、日産ディーゼル+富士重工。
このカラーリングはノンステップバス等の比較的新しい車両に施される新塗装。
武鉄バスグループの主力である、日産ディーゼル+富士重工。
このカラーリングはノンステップバス等の比較的新しい車両に施される新塗装。
営業地域
武鉄自動車
本社 埼玉県越谷市の武蔵野鉄道本社ビル
タクシー 東京23区 埼玉県東部
自動車整備 同上
中古車販売 首都圏
タクシー 東京23区 埼玉県東部
自動車整備 同上
中古車販売 首都圏
武鉄バス東京
本社 東京都葛飾区
乗合・貸切バス 東京23区の一部 埼玉県東部の一部
乗合・貸切バス 東京23区の一部 埼玉県東部の一部
武鉄バス埼玉
本社 埼玉県越谷市の武蔵野鉄道本社ビル
乗合・貸切バス 埼玉県東部
乗合・貸切バス 埼玉県東部
武鉄バス北関東
本社 群馬県太田市
乗合・貸切バス 埼玉県北部 群馬県東毛地区 栃木県日光地区
乗合・貸切バス 埼玉県北部 群馬県東毛地区 栃木県日光地区
運転系統
武鉄バス東京
一般路線系統は東京23区のうち東部に路線をもっている。
亀戸・綾瀬など武鉄沿線地域のほか臨海地区にも路線をもつ。
亀戸・綾瀬など武鉄沿線地域のほか臨海地区にも路線をもつ。
深夜急行バスは武鉄バス埼玉と共同運行で新橋発大宮行き、新橋発南越谷行き、南越谷発蓮田行き、蓮田発太田行き系統がある。深夜急行バス同士の乗り継ぎは出発時刻の違いで不可能。
高速路線バスは国際興業など他社との共同運行便が多く、新橋・南越谷を起点とする北関東、新潟、東北方面への系統を運行する。観光・貸切専用車を保有する。
武鉄バス埼玉
一般路線系統は八潮市・越谷市周辺の路線をもっている。
競合他社との競争が激しい。新車の投入も多い。
競合他社との競争が激しい。新車の投入も多い。
上記のとおり武鉄バス東京と深夜急行バスの共同運行を行っている。現在の使用車種は、96MC、ブルーリボンR、エアロスターなどにリクライニングシートなどの専用装備を施した車輌が用いられる。深夜急行バス用の車輌は貸切用としても使用される。
観光バスは保有しない。
観光バスは保有しない。
武鉄バス北関東
一般路線系統は埼玉県北部、群馬県中毛・東毛地区、栃木県日光市に路線をもつ。
埼玉県北部、群馬県中毛・東毛地区は旧型車の巣窟で更新工事を受けつつ運用に入る。
ノンステップ・ワンステップ車も少数新車で導入しているが、最近は中古ワンステップ・ノンステップ車を多数導入している。
栃木県日光市の系統は国立公園内の路線があるだけに近年は低公害車の導入が進んでおり、ディーゼルエンジン車はすべてNOx・PM法適合車になる模様。CNG車は旧型車の台数が多い。
埼玉県北部、群馬県中毛・東毛地区は旧型車の巣窟で更新工事を受けつつ運用に入る。
ノンステップ・ワンステップ車も少数新車で導入しているが、最近は中古ワンステップ・ノンステップ車を多数導入している。
栃木県日光市の系統は国立公園内の路線があるだけに近年は低公害車の導入が進んでおり、ディーゼルエンジン車はすべてNOx・PM法適合車になる模様。CNG車は旧型車の台数が多い。
近年は、元々LPG化改造やCNG化改造を得意としている武蔵野車両製造の協力により中古ノンステップCNGバスを燃料タンク交換などのリフレッシュをして導入している。
武鉄バス北関東の車輌は乗用車などに対抗するため、いずれもハイバックシート採用など、武鉄バス東京・埼玉のワンロマ車並みの装備をもつ。武鉄バス東京・埼玉などからの転属車はしばらくそのまま使用し、更新工事施工時に北関東仕様に改造する。
観光・貸切専用車も保有する。
観光・貸切専用車も保有する。
車輌
タクシー
タクシーはトヨタ車が中心である。最近のハイグレード車(カムリ等)は、ガソリン(HV車含む)車として購入後、武蔵野車輌製造にて高出力のLPG車に改造する。
なおシエンタ等一部の車種はガソリンHV仕様のまま使用している。
バス
バスは、三菱、日産ディーゼル車が中心で2004年の三菱のリコール隠し関連で、新たに日野車が導入された。2004年から2008年までは三菱車の新規投入台数は少数で、日産ディーゼル、日野車の新規導入台数がほぼ同数である。日産ディーゼルのバス事業撤退後はいすゞ車の投入が増えている。
なお、2008年度以降に関しては三菱車の導入台数を増やし、シリーズハイブリッド方式をとることで話題のエアロスターエコハイブリッドも武鉄バス東京に3台、武鉄バス埼玉に3台の計6台導入した。ハイバックシートの都市新バス仕様である。一般型のエアロスター(ワンステップのみ=PKG-MP35U?)なども導入した。
エアロスターノンステップHEV・エアロノンステップHEV・エアロスターエコハイブリッドについては、将来の電気自動車メンテナンスの知見を増やす意味で、故障率が高いことを承知の上で他事業者から中古車を多数購入している。グループ内に開発力や技術力に優れた武蔵野車輌製造があるからなし得た荒業である。(武蔵野車輌製造は鉄道車両の製造、整備、改造で電機品の整備に多数のノウハウがあるほか、バスのメンテナンスや大規模改造のノウハウもある)。一部の車両は電気自動車化されている。
2015年のいすゞエルガフルモデルチェンジ以降はエンジンのダウンサイジングによるレスポンス悪化を嫌う労組の意見もあり、三菱車の比率が増え、いすゞ・日野の新車は大型車はハイブリッド車中心の導入になった。
2010年代後半以降の少数導入車はBYD製の電気バスは20台、トヨタ自動車の燃料電池バスは10台、スカニア(車台)・ボルグレン(車体)製のフルフラットバスは10台となっておりいずれも武鉄バス東京で導入した。燃料電池バスやフルフラットバスは極力東京都交通局と仕様を共通化することでコスト増加を抑制している。
武鉄バス北関東は前述の通り中古車の導入が多い。昨今の中古車はここ10年前後までに製造されたバスのデザインの変化が少ないこともあって、武蔵野車両製造でリフレッシュを行うと文字通り旅客サービス上新車と遜色ないものになる。
昨今のバス新車価格の上昇の影響でグループ外から中古車を購入する例が増えている。
昨今のバス新車価格の上昇の影響でグループ外から中古車を購入する例が増えている。
車体に関しては、各社純正ボディーのほか富士重工系の車体の導入が多く、特に日産ディーゼル車については富士重工系が純正ボディーでなくなった2003年以降の車輌でも2006年に富士東鷹バス製造(FHTB)が設立するとそのボディーを採用するなど顕著である。なお、西日本車体工業製の車体は2003年以前および2007年以降の車両は深夜急行/ワンロマ用のみに、2003年~2006年は一般路線用にも採用している。
FHTBの車体は現在生産しているほぼすべての車体型式を採用しており、エンジンがリアコーナー配置の画期的な3扉フルフラットノンステップ車体の21型HCも一早く導入した。
FHTBの車体は現在生産しているほぼすべての車体型式を採用しており、エンジンがリアコーナー配置の画期的な3扉フルフラットノンステップ車体の21型HCも一早く導入した。
武鉄バス 日野PKG-CU1ALRE ブルーリボンR CN-LimitedⅡ
低公害車については、電気・ディーゼルハイブリッド車は東京23区や南埼玉地区といった排気ガス対策が求められる地域で採用しており、LPG併用ディーゼルエンジン車やCNGエンジン車に関しては中古車が比較的確保しやすいこともあり現在は奥日光地域を中心に採用している。(過去に新車で導入したCNG車は東京23区や南埼玉地区に初期配備し、現在は奥日光地域に配備している。)
その他事業
武鉄自動車は、乗用車等のLPG化改造(欧州の技術でガソリン車と同等の出力。武蔵野車輌製造とタイアップ)の受け口となっている。乗用車のその他カスタムや中古車の販売も行っている。武鉄バスグループのバスの中古販売もバス事業者向けに行っている。