武蔵野鉄道60000系電車
武蔵野鉄道60000系電車は、平成24年に輸送改善と旧型車置き換えのために登場した通勤型電車である。
0番台・90番台(武蔵野車輌担当分)
50番台(ワイドドア)
概要
今まで、旧型電車の置き換えを20000系電車および50000系電車で行ってきたが、20000系電車の基本設計がやや旧くなってきたため新形式を立ち上げることになったものである。
永久磁石同期電動機の採用など50000系電車で採用された技術がフィードバックされる模様。
永久磁石同期電動機の採用など50000系電車で採用された技術がフィードバックされる模様。
構体
構体は武蔵野車両製造担当分は50000系で用いた新工法に改良を加えたものを採用する予定。それ以外の車両メーカーが製作する場合構体構造に大きな変化が生じる可能性がある。地上線向けでは久々の裾絞り無しのストレート車体を採用し、コスト削減と軽量化を実現している。衝突安全対策も20000系や50000系よりも強化されている。特に、2000年の営団地下鉄日比谷線中目黒駅脱線衝突事故のようなオフセット衝突時の安全性が大幅に向上している。工数低減のため開閉可能な窓はすべて内折れ窓になっているのが特徴である。また、車体剛性が高いことにより、ビビリ振動や騒音の低減も実現している。
60000系は車体構造の車種ごとの統一という観点で設計されており、車種が先頭車と中間車のみといってよい構成を採用し、製造コスト・整備コストの削減につなげている。(厳密には4形式になるが車体構造で見れば中禅寺湖寄り先頭車、中間車、新橋より先頭車の3車種になり、さらに台車間の台枠構造は完全に統一されている。)
足回り
台車に関しては、20000系の最終型ものとほぼ同等品を採用する。ダイレクトマウントの軸梁式ボルスタ台車で長軸を採用して高い走行安定性を実現すると同時に、各部位の最適化を図り曲線通過性能、省メンテナンス性の高い優れた特性の台車となっている。回生制動の負担率の向上に伴い、基礎ブレーキがすべて片押しのユニットブレーキになっている。
主電動機・主制御器は、東芝と三菱電機が担当し、永久磁石同期電動機とセミSiC素子(三菱製はフルSiC素子)VVVFインバータ(1C1M方式)の組み合わせとなっている。電動機出力はいずれも270kWとなっている。
ユニット構成は従来のMMユニットないしMTユニットの概念を大きく変更し、西日本旅客鉄道の225系などで採用されている0.5M方式を採用しており、艤装の統一による整備性の向上、製造コストの削減を実現している。空転対策として新橋寄りに動台車がついた車両と中禅寺湖寄りに動台車がついた車両が存在している。
ブレーキは電気指令式ブレーキで、20000系のものに小改良を加えた程度のもので実績ある機器を採用している。車両情報装置との連携により高度なブレーキ力管理が行われている。
補機類
電動空気圧縮機は低騒音のスクリュー式を採用している。補助電源装置はVVVFインバータに統合されている。蓄電池は焼結式アルカリ2次電池である。
内装
内装はJR東日本のE233系電車と同様に壁面にペーパーハニカム構造のパネルを採用している。袖仕切り、荷棚に半透明の強化ガラスを、中間妻の仕切り扉に透明な強化ガラスを採用することで開放感を演出している。照明は、LEDランプを用いた半間接照明を採用し高級感を出している。乗降扉については内側化粧シート仕上げのステンレス製のもの採用し、乗降扉の窓ガラスは複層ガラスを採用し、取り付けは接着方式である。
旅客案内装置はドア鴨居部にはあえて何も取り付けず、天井の中吊り広告の要領でLCD画面が車内に合計28台設置されている。
車両情報装置は20000系以降で標準化されたものをベースに、さらに高度なものとしており、走行関係から照明・空調管理に至るまで車両の電気・空気関係をすべて管理している。
座席に関しては、好評を博している20000系の座席構造を継続採用している。
増備について
通常ドア・ロングシートの0番台とワイドドア・ロングシートの50番台が製作される予定。50番台第一編成は先行量産車として武蔵野車輌製造から4両編成2本が出場した。
本格的量産は平成26年から開始された。量産編成第一陣は50番台4両編成3本12両で、平成26年5月~7月にかけて武蔵野車輌製造行田車両製造所から順次出場した。平成27年度~28年度は50番台4両編成2本ずつが製作された。平成29年度は初の0番台の増備が開始され、0番台6両編成2本12両が製作された。平成30年度は0番台6両編成3本と0番台2両編成5本が製作された。令和元年度は0番台8両編成3本が製作された。令和2年度は50番台4両編成5本が製作される予定。令和3年度は50番台4両編成5本が製作された。令和4年6月時点ではこれ以上の増備予定は無い。
本格的量産は平成26年から開始された。量産編成第一陣は50番台4両編成3本12両で、平成26年5月~7月にかけて武蔵野車輌製造行田車両製造所から順次出場した。平成27年度~28年度は50番台4両編成2本ずつが製作された。平成29年度は初の0番台の増備が開始され、0番台6両編成2本12両が製作された。平成30年度は0番台6両編成3本と0番台2両編成5本が製作された。令和元年度は0番台8両編成3本が製作された。令和2年度は50番台4両編成5本が製作される予定。令和3年度は50番台4両編成5本が製作された。令和4年6月時点ではこれ以上の増備予定は無い。
製造担当メーカーは大部分は武蔵野車輌製造であり、0番台のみごく少数を総合車両製作所横浜事業所で製作している。
編成図
←中禅寺湖
クモハ64100 | モハ64200 | モハ64300 | クモハ64400 |
ATS PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | ATS VVVF |
クモハ64150 | モハ64250 | モハ64350 | クモハ64450 |
ATS PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | ATS VVVF |
クモハ66100 | モハ66200 | モハ66300 | モハ66400 | モハ66500 | クモハ66600 |
ATS PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | ATS VVVF |
クモハ68100 | モハ68200 | モハ68300 | モハ68400 | モハ68500 | モハ68600 | モハ68700 | クモハ68800 |
ATS PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | VVVF | PT VVVF | VVVF CP | PT VVVF | ATS VVVF |
クモハ62100 | クモハ62200 |
ATS PT VVVF | ATS PT VVVF CP |