ストロボギター(ベース)チューナーの製作
- シンプルかつ合理的で誰でも簡単に作れることを目標とした(ベース)ギター用のLEDストロボ式のギターチューナーを目指して製作する
コンセプト
シンプルで合理的、誰でも作れる?
- 回路を複雑にしない
- 製作を容易に。ミス低減
- 入出力を増やさない
- プログラムを平易に
- 基板の素子数低減
- コスト低減
- 配線時間を低減
- 表示器部などの穴開け等を少なく
- 見えない部分にあまりこだわだらない
- ISPコネクタ等は全部ジャンパで。無理に平面に乗せようとはしない。
- コイン電池(2032等)駆動
- 電池持ち優先でスリープ等は使わず、電源直投入
- 小型化
- なるべく小さく
ってな感じをコンセプトとして作ろうかと。
設計のアウトライン
出力
- フィードバック無しのストロボ式なんで規定周波数でLEDを点滅させ、弦に照射
- LED1つだとうなりが分からないので、SOSチューナーのようにLED*2で。
- LEDの色を変えた方が分かりやすいかも?
- LEDはVf3.6[V]位の高輝度を。抵抗要らないかも、を狙う
- 回路・プログラムは極力シンプルに
- LEDは互い違いに並列し、Vccと1つのポートにつなぐ。そこに抵抗0or1個・・・いやアホだろ、それ片側点滅するだけじゃないか。
- ハイサイドとローサイドにすりゃいいんでは?Vcc=3VだったらVfの高さで何とかなったりするんでは無いだろうか。実験。
- 大成功
- 周辺回路をつかってPWMをピンに出して、そこにLEDをつなぐ
- 4or6弦を選べるようにディスプレイは・・・
- 7segとかそんなリッチな物を付ける場所的な、金額的な、手間的なコストは無い!
- 入力側にバイナリスイッチやDIPスイッチ付けるような場所もないし部品の入手性も微妙
- あれLED2ヶついてんじゃん!LEDって元々表示器がメインじゃね?!
入力
- DIPスイッチとかバイナリスイッチとかリッチで場所と金と時間食うものは・・・
- とりあえずタクトスイッチ1つのみで3,4,1,2と選択
- LEDを点滅させることで弦番号を表示
- その分プログラムが複雑に
- ピン変化割り込み+LED点滅用の長時間ウェイトでいこうかな
その他
- チップはコスト重視でAVR ATTiny 2313・・・ちょっとでかい
- 基板は蛇の目で十分だろう・・・
- ISPコネクタはICの足に直接半田付けで基板に寝かせとけばいいや
- 発振子(重要)
- やっぱ水晶?と思ったがセラロックもありって可能性が
- 噂が色々あるが、セラロックの温度係数が1E-3/度だとしたら10度変わると0.5セントくらいずれちゃうようだ。
- 1E-4(確かムラタがそんな売りだったような・・・スペック見てないからなんとも言えないけど)だったら問題なさそう。
- 水晶は1E-5らしい?
- 周波数自体のばらつきは校正すれば行けるらしい。水晶にしろ一度校正はしないと駄目かなと思ってたので、温特以外は気にしないことにする。
- コンデンサ不要なセラロックを校正してまず試してから考える
- 周波数は10MHz以下で。電源電圧3Vの関係から。
製作
ハード
- たいしたハードでも無いので、2313の足を全部切ってそこに導線を半田付け
- 上に渡したパスコンのリードを端子台代わりに使う
- 適当に完成
ソフト
- Timer1をつかって位相基準PWMをデューティー比50%でOCR1Aに出力
- LEDのVfが大きいため、適正電流で交互に点滅する
- 5Vで動作させてもLEDの順方向電流、逆方向電圧は問題ない。
- INT0割り込みピンをつかって、タクトスイッチで割り込み、周波数テーブルにより更新する
- 予想以上にタクトスイッチがチャタリングしていて困る
- 大きめのウェイトで捕獲して上げたら良くなった。
- スイッチが押されると周波数を3,4,1,2の順で変更する。
- 弦番号の数だけLEDが点滅する。
- 完成したのでOSCCALを適当に弄ってみて、周波数をキャリブレーションする。
- が、ある程度近くなるものの、誤差率0.5%以下で安定させることが難しい。
- フラッシュに20回くらい焼いてTOP値をそれぞれ弄ってみたけどころころ変わって微妙だった
- 大人しく水晶にしようorz
- 3V駆動の限界の、10MHzの水晶+22pFのコンデンサを取り付け
- 取り付けを考慮してなかったので、配置に手こずる。
- なるべく背が高くならないようにした
- 現状、最大の高さはタクトスイッチの厚みかピンヘッダの幅くらい
- システムクロックのプリスケーラーを1/2に、5MHz駆動、フューズやテーブル等々書き換え
- 流石水晶、一発でほぼ完璧な周波数をたたき出している
- 修正TOP値を算出するエクセルシートをつかって補正値を作る
- テーブル更新で完全に周波数が一致。
- 5Vでも3Vでも周波数は一致した。内蔵発振では大きくずれた。
- 結論:大人しく水晶を使うと幸せになれる。
- ケース詰め
後はケース詰めと電池ボックスの確保だけである。
写真
自分用。LED周りがかなりアホなことになってるのは気にしない方向で。
新品マイコンの足を水平に開く
新品マイコンの足を水平に開く
I/Oポート兼ラグ板
ラグ板のノリでハンダ付け
ラグ板のノリでハンダ付け
入出力装置
ISPコネクタ、切り替えスイッチ、LED
ケースに入れるときに切り詰めるので、適当な長さです
ISPコネクタ、切り替えスイッチ、LED
ケースに入れるときに切り詰めるので、適当な長さです
パスコンも取り付け。今思うと、コンデンサは1/3・1ピン側の位置にあるのがいい感じ。クリスタルのコンデンサのグラウンドが取れるし。抵抗はデバッグ用です。
泣く泣く10MHzの水晶取り付け。高さとパッケージの絶縁問題から横へ。
泣く泣く10MHzの水晶取り付け。高さとパッケージの絶縁問題から横へ。
計画の狂いから、コンデンサの取り付けが超アクロバティックに。
元々作り方がアクロバティックではあるけど。
元々作り方がアクロバティックではあるけど。
小さくまとまりました。ケーブル類は後に調整ですが、折りたためばさしたる問題はありません。何より薄い。フリスクなんて目じゃない感じ
親指上で収まるサイズです
動画のキャプチャを。動作はこんな感じ。ベースなんて持ってないので輪ゴムです。
緑と青が交互に行き来します。周波数に一致してくると、非常に緩やかに交互に動きます
緑と青が交互に行き来します。周波数に一致してくると、非常に緩やかに交互に動きます