【伊良部 島宿物語】
第2話)初めてのシュノーケリング
《沖縄旅行記|伊良部島|下地島|GUEST HOUSE
nesou(びらふやー)》
このゲストハウスでは 火・木・土 に宿泊者限定ツアーを催行している。前日までに3人以上集まれば一人1000円で参加でき、行く場所はその日の状況によって決定されるという。
明日は土曜日。夕食時に同行者を募ったらあっという間にツアー開催決定。どんなツアーになるのか尋ねたところ、いくつかビーチを回ってシュノーケリングをするのだという。
シュノーケリング?
南の国には何度も言ったことある僕だが、マリンスポーツにはとんと縁がない。無論今回も海の中に入るという想定はしていなかった。
「そのツアーって水着が要りますよね?」
「海辺から眺めるだけでも構いませんが、絶対やって見るべきですよ」
僕は自分の荷物をもう一度ひっくり返してみた。すると奇跡的に海パンが一枚紛れ込んでいた。これはラッキー、生まれて初めてのシュノーケリングって奴を体験してやろう。
翌朝2台の車でツアーは出発。まず手始めに伊良部島とほぼ橋続きでつながっている下地島へ。
下地島にはパイロットの訓練用に使われていた飛行場がある。その滑走路先にあるのが17エンドと呼ばれるエリアだが、青く透き通ったこのビーチの美しさは目を見張るばかりだ。
しばしその浜辺の眺めを楽しんだ後、中の島海岸というシュノーケリングスポットに向かった。
「ライフジャケットはこう着けてください」
ツアーコンと化した宿のオーナーは懇切丁寧に初心者のおいらに機材のセッティング方法を教えてくれる。
何事も初めての時は勝手がわからない。ゴーグルに付いた息継ぎ棒の使い方がよく分からず、ボコボコ水が入ってきて死にそうになる。
「マウスピースのところをしっかり噛んで水が入らないようにしてください」
そうか、そうやって使うのか!!
やっとの事で機材に慣れ、水中に顔を埋めてみる。
何これ!! こんな浅瀬なのに魚がうじゃうじゃ泳いでるのが見えるではないか!
こんな光景 酸素ボンベを背負ってスキューバダイビングでもしないと見えないものだとずっと思っていた。
それがたった700円のシュノーケリングレンタル代と1000円のツアー代で楽しめてしまうものなんて夢にも思っていなかった。
後で聞いた話ではあるが、こんな浅瀬であんなに魚が見えるのは、この中の島海岸ならではなのだと言う。
「絶対やって見るべきですよ」のアドバイスに従ってホントに良かった。
最終更新:2018年05月08日 23:51