【格安で行こう、マチュピチュの旅】
第8話)ペルーのグルメ(B級限定)
《ペルー旅行記|クスコ|マチュピチュ|ティポン|リマ|》
ペルーは南米一のグルメ国と言われている。アンデス地方は ポテトやトマトの原産地。いわば世界中の食の基本がここにあるわけだ。ペルーがなければCルビーはポテトチップスを作れず、Kゴメはトマトケチャップが作れず、今日の繁栄はなかったのだ。
そんなペルーに行ってボクが出会った印象的なグルメ(B級限定)を少し紹介しよう。
■エモリエンテ(Emoliente)
クスコの街中で変な屋台を見かけた。何やらお湯を沸かしている脇にショットバーにあるような瓶が幾つも並べられている。一体何だと思って眺めていると、沸騰したお湯は薬草を煮込んだものだった。その煮汁をコップに注ぎ、赤やら黄色やら怪しげな瓶の汁を混ぜ込みシェイクする。これがエモリエンテと呼ばれる飲み物だ。
恐ろしく不味い味を覚悟して飲んでみた。薬草茶をベースに不思議なとろみがかかって、そこに怪しいシロップの甘みや酸味が加わる。味は予想に反して美味しい。
煮込んだ薬草にも、並べた瓶の液体にも、独自の配合やら効果効能があるらしい。酸素の薄い3000m級の高地クスコにあって、市民には欠かせない栄養ドリンクなのであろう 。
■ソパデポヨ(Sopa de Pollo)
トラディショナルチキンスープ。看板の英語メニューにはそう書かれていた。ちょっとお腹がもつれていたのでスープなら丁度いいと思い店に入ってみる。すると出てきたのは大きな鶏肉の塊とじゃがいもに、たっぷりと入ったパスタ。これ、日本の感覚で言うならスープというより具だくさんの鶏そばである。
そこにライムを絞り、刻みパクチーと酢漬けの唐辛子をかけて味を整える。てっ、ほとんど東南アジア料理じゃないか!!
まあこれが上品な鶏ダシに爽やかな酸味とスパイスが合わさってめちゃくちゃ旨い。
レストランだけでなく屋台でもよく提供されており、寒いクスコの夜にあって、身体の温まる一皿である。
■大衆食堂の定食
クスコに着いたばかりの頃、観光の中心アルマス広場を離れ下町っぽいあたりを散策していると「定食5ソル(約175円)」と看板を掲げている店があった。中に入ってみたがメニューのスペイン語がよく分からず、とりあえず Chuletas a la Parrilla と書いてあるものを頼んでみた。
すると、出てきたものは具だくさんのスープ。何かとボリュームの多いペルー料理であるが、具だくさんではあってもスープだけという軽い食事もあるのだなと思ってその一皿を平らげる。すると、二皿めが登場した。グリル肉&ライスのプレートである。
えっ、ということはこちらがメインディッシュで、具だくさんのスープは単なる前菜だったというわけか!!
「具だくさんスープ+メインディッシュ」で5~8ソル(約175~280円)が大衆食堂の相場
やはりペルー料理のボリュームは半端でない。しかもセットでたったの5ソルとは恐るべし。この「具だくさんスープ+メインディッシュ」で5~8ソル(約175~280円)というのが大衆食堂や市場食堂などの相場である。安くて美味くてボリュームたくさんのセットメニュー。これを現地の人は小柄な女の子でも普通にペロリと平らげているのだから恐れ入る。
だが、クスコとその周辺にはもっと個性的な料理が存在する。それは次回紹介しよう。
最終更新:2017年11月01日 00:04