【そして牛を巡る冒険/奄美群島の旅】
第5話)牛を巡る冒険 ① ― 民泊
《旅行記|徳之島|闘牛|亀津|伊仙|奄美大島|名瀬|喜界島》
今回の旅のハイライト、それは徳之島での闘牛観戦である。GWのの4日連続大会はいずれも伊仙町・目手久(メテグ)地区にある「なくさみ館」が会場となっていた。
伊仙町・目手久(メテグ)地区の「なくさみ館」が闘牛会場
徳之島の中心は港のある亀津の街で、ここには宿泊施設もそれなりに整っている。しかし、僕はナイター大会を観戦した翌日にも午前の大会を見る予定でいた。
2日連続で亀津~目手久の間を1日数本しかないバスで往復するのはいかにも効率が悪い。かといってタクシーなぞ使ったら不経済なこと極まりない。(そのうえ実際は免許証も忘れて出かけたのだから、レンタカーというオプションも成立しえなかった。)
じゃ、ベストなソリューションは何か?
そりゃ目手久地区に泊まることだ。
しかし 目手久は闘牛場があるのを除くと、たんなる農地エリアだ。宿泊サイトや観光情報サイトを検索しても、案の定そんな所に宿泊施設は皆無であった。
最後にダメモトで、最近話題の某民泊サイト△irbnbを調べてみた。
民泊サイトで奇跡的に伊仙町・目手久の登録民家を発見
え、まさか!!
広い奄美群島のなか、その民泊サイトに登録している物件はまだ数える程であった。徳之島に限って言えばわずか2軒の登録に過ぎない。だがその内の1軒がまさに伊仙町・目手久の民家であった。
かくいう自分も、実際に△irbnbで予約を入れるのは初めての経験である。恐る恐るコンタクトを取ってみると、やはり闘牛場は徒歩圏だとのこと。
「いや~、よくいらっしゃいました。あなたがこの民泊の一番目のお客様ですよ」
訪れてみると、僕も向こうも初めての民泊体験。この民泊は、東京から移住してきた老夫婦が最近始めたもので、奥さんは徳之島出身である。
「明日、朝食ご一緒しますか」
と誘われ、わずかな追加料金で豪華な朝食をご馳走になる。夫婦が家の周りで育てた野菜や果物がふんだんに振舞われるという、大歓迎を受けてしまった。
「じゃ、一緒に写真を撮りましょうか」
と、ご主人がデジカメで記念写真をパチリ。
ご主人:「ところでこの画像データ、どうやって取り出したらいいのだ?」
オイラ:「ケーブルでパソコンにつなげば取り出せますよ」
ご主人:「お~い、パソコンってうちにあったっけ?」
えっ、パソコンがない。じゃ一体どうやって民泊サイトに登録したのだろう? そしてサイトのチャット機能を使って予約の連絡を交わしたのは誰なんだろう?
ご主人:「いやー、ネット関係のやり取りは東京の息子に任せているから・・・」
なるほど息子が代行していたというわけか。今や自分でPCを使えなくても民泊業はできてしまう時代なのだなぁ。
色々新しい発見のある旅であった。
最終更新:2016年08月24日 20:57