【日本一の村?を行く 沖縄・読谷/北谷ぶらり旅】
第2話)日本一の村にあるモノ

《沖縄本島中部西海岸旅行記|読谷|嘉手納|北谷|那覇》

 「読谷は日本一の村なのですよ。」

自転車を借りて辺りを探索しようとしたとき、三線名人の宿のT屋さんは村自慢を語りだした。

「正確に言うと、1月1日で人口日本一の村になるのです。今は岩手県の村が一番なのですが、町に昇格するので、敢えて読谷は村のまま日本一になるんです。」

と言うわけで、村のあちこちに「わんが、いちばん!」と記されたノボリやポスターが掲げられていた。

日本一の村?を行く 沖縄・読谷/北谷ぶらり旅|日本一となることに興奮を隠し切れない村のチラシの数々
日本一となることに興奮を隠し切れない村のチラシの数々

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人口4万を誇る読谷村には、沖縄の食を支配する沖縄ハム総合食品(通称オキハム)の工場があり、そのオキハムが運営している沖縄黒糖の工場が無料で見学できると言うので、チャリンコ飛ばして行ってみた。

「あら、残念ねえ。午後の今じぶんは砂糖を煮詰める工程は終わってしまって。11時ごろが一番グツグツ煮えて見応えがあったのに。」

と、係りのオネーさん。それでも団体客がやってくると、作業員のおじさんに命じ、ちょっとだけ搾り器を稼働させサトウキビから原汁を取り出させてみせる。

日本一の村?を行く 沖縄・読谷/北谷ぶらり旅|無料工場見学―それはしたたかな沖縄黒糖の実演販売だった
無料工場見学―それはしたたかな沖縄黒糖の実演販売だった

「うちの工場は大変シンプルな工程で添加物のないピュアな黒糖を生産しております。この黒糖は少量生産で日持ちしないので、この工場でしかお買い求めできませんよ。ぜひお土産に。」

オネーサンの絶妙のトークと目の前の実演工程のマジックで、観光客のサイフの紐はたちどころに緩んでしまい、出来立ての黒糖は飛ぶように売れていく。うむむ、オキハム、したたかなり。

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そんな黒糖工場の隣にあるオキハム食肉工場の敷地で、ファンキーなブタのハリボテを発見。そのハリボテ、後ろ姿がリアル過ぎ! ご丁寧にブタの雲古ちゃんまで表現している。なにもそこまでしなくてもとブログに投稿したら、後日オキハム広報からコメントが書き込まれた。

日本一の村?を行く 沖縄・読谷/北谷ぶらり旅|☆
ファンキーなブタのオブジェ(?)は手作り感満点!!

"オキハムです。…(中略)… あのオブジェ(?)は実は30年ほど前に社員が手作りしたものです。もともと「名護まつり」で使用したのですが、当時は中に人が入って鼻から煙をだして行進したそうです。グラスファイバー製なので30年経った今でも壊れずにオキハムの象徴として君臨しています(笑)by オキハム広報 "


なんと従業員手作りで、しかもグラスファイバー製とは。そして鼻から煙をだして行進するブタ、想像するだけで笑ってしまうゾ。

日本一の村は、工場のハリボテ一つとってもただものではなかった。

(続く)


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最終更新:2016年08月24日 20:21