【非常事★タイの、泰国東海岸】
第3話)近くて遠いチャンタブリーへの道

《タイ旅行記|パタヤー|チャンタブリー|ラヨーン|スワンナプーム》

2010年5月1日、アジアで世界規模のイベントが開催される。それは何かと問われたら、「世界ふしぎ発見!」で一番解答率の低い野々村真ですら「上海万博」と容易に答えるであろう。そのメジャーイベントの影で、同じ5月1日からパタヤーの東、チャンタブリーで「ワールド・ドリアン・フェスティバル」が開催される。

さすがにこの「ドリアン・フェスティバル」については、ユニセフ親善大使でもある黒柳徹子の博識をもってしても、ヒトシ君人形・没シュートが確実のマイナーイベントだ。

だからこそ、僕的には行かずにはいられない。

パタヤーで一泊した後、僕はチャンタブリーに向かうことにしていた。地図上で両者の距離は大してないように見える。多分バスで3時間くらいか? ところが、ガイドブックにはパタヤー=チャンタブリー間のバスの記述が一切ない。

急ぐ旅ではないので、朝Fさんと散歩がてらチャンタブリー行きのバスターミナルを探しに、パタヤー市内を散策してみた。

パタヤーの街を散歩がてら情報収集
パタヤーの街を散歩がてら情報収集

しかし、よく分からない。そこでFさんが妙案を思いついた。

 「そこにMリオットホテルがあるので、コンシェルジェに聞いてみましょう」

おお! 高級ホテルのコンシェルジェを活用するなどというアイデア、僕では絶対出てこない発想だ。そのホテルの宿泊客ではないけど良いのか?という疑問は残るが、ともかく聞いてみる。

するとバス乗り場は歩いていけない距離なのでタクシーに乗れという。仕方なく150バーツ(450円)払ってバス乗り場に行くと、そこはターミナルでもなんでもなく、大通りに面した単なる停留所で、ここで「チャンタブリー」と表示されたバスを捕まえろとのことだ。むろん時刻表といったしゃれたものなどあるわけない。

オイオイ、このくそ暑い炎天下のなか、いつ来るとも知れぬバスを待てというのか!

途方に暮れた僕は、とりあえず泊まっているサワディー・シービューにFさんと共に引き返した。

サワディー・シービュー
格安ホテルのサワディー・シービュー

 「こうなったら予定を変えるしかないかなぁ?」

 「意外に地方から地方への交通って不便ですね。」

 「一旦バンコクに戻った方がいいのかも。どうしようかぁ?」

このサワディー・シービュー1階にもツアーカウンターはあるのだが、果たしてバスチケットだけの販売などしてそうには見えないが、ダメ元で聞いてみる。

 「チャンタブリーなら350バーツ(1,050円)でミニバンがあります。このホテル前でピックアップしますよ。」

嗚呼、灯台下暗し! バス停までのタクシー代は何だったのだ!

 「チャンタブリーの街から少し離れたところに停まりますがいいですか?」

街からちょっと離れたところと言っても、そこからトゥクトゥクに乗れば問題ないだろう。 

ともかくFさんと別れ、11時発のミニバンに乗り込んだ。ミニバンはバンペー(サメット島船着き場)⇒チャンタブリー⇒トラート⇒レームンゴップ(チャーン島船着き場)とリゾート地をつなぐ路線で、欧米のバックパッカーが多く乗り込んできた。なるほどほとんどの客がサメット島かチャーン島が目当てのようだ。

3時間ほど走ると「チャンタブリーに着いたよ!」と運転手が車を停める。やはりここで降りるのは僕だけだった。しかし「街から離れたところに停まる」とは言っていたがここは何だ!! だだっぴろい大通りにポツンと下ろされてしまったではないかっ!!

こんな所で降ろされても。。。
こんな所で降ろされても。。。

 「街はあっちの方さ、じゃあね」と運転手。

でもその指差された道にはトゥクトゥクはおろか、走ってる車も疎らだ。仕方なくトボトボと街を目指して炎天下のアスファルトの上を歩いていく。

チャンタブリーの街まで6km?
チャンタブリーの街まであと6kmを歩けってこと?

「チャンタブリー 6」などという標識が見える。6kmも歩くのか、こりゃたまらん!と気が遠くなりかけたそのとき、幌付き軽トラックが走ってくるのを見かけた。もしかしたらソンテウ(トラックタクシー)か!

ともかく手を上げてみたら停まった! 良かったソンテウだ。これでやっと目的地にたどり着ける。


パタヤーからチャンタブリー、それは近くて遠い道のりだった。

(続く)


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最終更新:2016年08月26日 21:02