【お気楽ウズベキスタン旅行】
第5話)ガイドをゲット

《ウズベキスタン旅行記|タシケント|サマルカンド|シャフリサーブス》

有意義な交流会が終わり、僕はサマルカンドの我が家、チムール・ゲストハウスへ戻ろうとした。すると一人の学生が「すみません、私はガイラットと申します。明日お時間がありましたらガイドさせていただけませんか?」と声をかけてきた。

 「日本語の練習をしたいのです。」

日本語ガイド・ガイラット君-サマルカンド
日本語を学ぶガイラット君。ガイドを申し出てくれた。

なんとも健気な申し出! 午前中は授業があるので、午後からならOKだと言う。それに明日はS木さんやU飼ちんと12:00にレギスタン広場で集合ということにしていた。これは絶妙のタイミングである。ガイドを手配していおいたよ~ん、とさりげなく話したら、仲間内で僕のカーストが急上昇なのは間違えなし。「では明日12:00に広場で」ということに相成った。

翌朝、まずS木さん親子が泊まっているレジェンド・ゲストハウスを訪れてみた。僕の泊まっているチムールも家族経営のフレンドリーなゲストハウスで好感が持てるが、レジェンドもまたしかり。宿泊客ではない僕にも「まあお茶でも飲んでお待ちなさい」と気さくである。

他人のゲストハウスにて勝手にお茶をいれる-サマルカンド
他人の泊まってるゲストハウスで、勝手にお茶を飲いただく。

すると「あんた、なんで人の家でお茶飲んでるのよ!」とS木さん登場。だが決して僕は厚かましいことをしていたわけではない。ここサマルカンドではどんな客人にもお茶を出してもてなすのが習慣なのだ。昨日の学生のスピーチでもそう言っていた(ような気がした)。

S木さん親子はタシケントからブハラを回って昨晩サマルカンド入りをしたが、お母様がやや体調を崩されて今日は宿でゆっくりしていたいという。むむむ、せっかくガイドを手配しておいたのだから、お母様からはありがたいお褒めの言葉をいただき、ついでに夕飯ぐらいもいただけるかもと思っていたが、どうやらその目論見ははずれたようだ。世の中そう上手くはいかない。まあいい、ともかくS木さんと僕は約束の広場でU飼ちんを待つことにした。

あ、いたいたU飼ちんだ。U飼ちんはふらふらっーとだらしなく現れた。次に「こんにちわ」とガイドのガイラット君が爽やかに登場。日本人以上に折り間正しいガイラット君。U飼ちん見習いたまえよ。

カイラット君は見事な日本語でガイドをしてくれた。時折ノートに目をやり史実を確認するさまが几帳面な彼の性格を物語っている。そんなガイラット君に、「彼女いるのー」とS木さんはノー天気に質問し、彼の顔を赤くさせて、そのさまを随分と楽しんでいた。年下の男をいたぶるのは彼女の得意とするところである。

レギスタン広場やアミール廟などをガイドしてもらいつつ、そろそろお腹がすいてきた。が、サマルカンドは意外にレストランの数が少ない。とりわけここが4日目になる僕はこの辺りのほとんどのレストランに行っていまったといっても過言ではない。そうだ!大学生のガイラット君といっしょなら学食に入れるはずだ。

彼はもっと街をガイドしたかったようだが、根性なしのわがまま旅行者のリクエストに応えて学食に連れていってくれた。学食といっても侮るなかれ。さすが国立サマルカンド外国語大学。ガラス張りの小洒落た建物が学食なのだ。しかも身分不相応にも僕らを教授様専用のお席に通していただいたのだ。天晴れガイラット君。

国立サマルカンド外国語大学学食の教授様専用お席にて
サマルカンド外国語大学の学食、教授様専用のお席にて。

その食堂で、あるものが僕の物欲をそそった。食器である。学食といえど教授さまのお使いになる食器はちゃんと陶器のお皿なのである。しかも威厳ある大学のロゴマーク入り。人が見てないうちにそっとリュックの中に忍ばせてしまおうかといけない考えが一瞬頭の中をよぎったが、さすがにそれは我慢した。

 「ガイラット君、これって売ってもらえるのかしら?」
 「えっ、その皿ですか!」

こんなものを買いたいとのたまうバカはいなかったのだろう。彼も困った顔をしつつ、どこかに確かめに行った。

 「4ドルでいいそうです。」

4ドル!ここウズベキスタンの物価を考えると4ドルはかなりの額である。「2ドルに負けてくれない。」と喉の奥まで出かけた言葉を飲み込んで、見送った。帰国した今振り返ると、たった4ドルなら買っておけば良かったぁ! と後悔しているのだが、、、、(泣)。

(続く)


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最終更新:2016年08月27日 09:42