【お気楽ウズベキスタン旅行】
第2話)バスで行くサマルカンド

《ウズベキスタン旅行記|タシケント|サマルカンド|シャフリサーブス》

ウズベキパン屋-ウズベキスタン
ウズベキパン屋

ヒヴァ行きの飛行機は満席だった。バスで行くと20時間かかるらしいが、さすがにこれは勘弁願いたい。僕は予定を変更して、とりあえずサマルカンドに移動することにした。ここならタシケントから4時間で着くことになっている。

バスターミナルのあるサビール・ラヒモフまではタクシーで5分。さて、サマルカンド行きのバスはどこにあるのだろう。まあ世界遺産にもなっている街なのだから、立派な観光バスが走っているに違いない。

「サマルカンド行きのバスはこっち、切符はあそこで買ってくれ。」と直ぐにバス会社の呼び込みに捕まり切符を購入。値段はたったの2,750スム(約275円)だ。安い!と喜ぶ間もなく車内に拉致される。あれれ、これのどこが豪華なツアーバスだというのだ!座席こそ横向きになっているものの、フツーの路線バスではないか。まあ4時間ぐらいは我慢できなくもないけど、、

バスはサマルカンドに向けてタシケントを出発した。市街地を抜け、中央アジアの 大地を突っ走る。太古から東西貿易を支えてきたシルクロードの雄大な平原が車窓を流れていく、とロマンチックな気分に浸れたのは1時間くらいであろうか。悲しいかな路線バス、ちょっと走ったかと思うと道路の真ん中にポツンと佇む停留所にいちいち停まってくれるのだ。おまけに天気は快晴ときた。あっ、暑いぞ、車内が 。エアコンなんて付いてないよな、このバス。窓の外を見ると子供たちが運河で水遊びをしていた。バシャッーと気持ちよさげに水に飛び込んでいる。ううう、殺したろか!

そして、僕を苦しめたのは暑さばかりではなかった。空腹である。昼前に出発してから、何も食べていない。なーに2時間ぐらい走ればトイレ休憩があるだろうと勝手に想像していたが、甘かった。バスの運転手はひたすら停留所に停まったかと思うと、ストイックに直ぐに出発してしまう。おいおいお腹すいたよ。そこのチャイハネ(イスラム風喫茶店)に止っておくれよ!

そんな僕の思いなど関係なく、バスは次々とチャイハネをすっ飛ばし、僕にとってはどーでもいいような停留所にはキチンと停まる。だもんだから、いつまでたってもサマルカンドに着きはしない。結局4時間たっても半分ちょっとしか進んでいないようだ。お腹が「グーグー」鳴り出したぞ。

やっと大きな停留所にたどり着いた。お、物売りがいるではないか。ここで食料を買い込まねばもうチャンスはない。僕は窓を叩いて饅頭売りのオババに合図した。早く買わないとバスは直ぐ出発してしまう。あれこれ選んでいる暇はない。ともかく正体不明の饅頭らしき物体をゲット。さあ待望のランチだよーん。僕は大いなる期待とともにガブリと饅頭風に食らいついた。

 な、なんじゃ、こりゃ。油ギトギトの野菜しか詰まっとらんぞ。 オェェェェ!

普段なら絶対に完食できないシロモノであった。だがその時の僕に味覚を楽しむなどという贅沢が許されるはずもなく、ウズベキ人の味覚を恨みつつなんとか空腹だけをしのいだ。

サマルカンドに到着したのは、結局出発から7時間後であった。C球のAき方の嘘つきめ!僕はもう一度某ガイドブックを読み返してみた。すると所要4時間はタクシーの場合で、バスの場合とは書いていない。ううう、事前の確認が甘かったぁ。

(続く)


もどる < 2 > つぎへ


海外現地オプショナルツアーなら【Alan1.net / VELTRA】 ※最高10000ポイントですよ!


最終更新:2016年08月27日 09:33