【おっかなびっくり、リオの休日】
第9話)リオの食べ歩きあれこれ

《ブラジル旅行記|リオデジャネイロ・セントロ・コパカバーナ・ファベイラ・マラカナァン》

さて、ブラジル人たちはどんな料理を食べているのだろう。ピラニアとか本当に食ってるのだろうか? 旅の楽しみは知らない味に出会うことにもある。そして行ってみて実感した。ブラジル人って凄い大食い!ダイエット中の人は絶対に近寄ってはならない国である。


●シュハスコ(CHURRASCO)
ブラジル料理と言えば肉である。シュハスコと呼ばれる焼肉料理は豪快だ。巨大な肉の塊をサーベルのような串にさして焼き、給使が肉の塊ごとテーブルに持ってきてその場で切り分けてくれる。もちろん食べ放題。肉の種類も牛、ブタ、鳥、内臓、腸詰類とたいへん豊富だ。

CHURRASCO CHURRASCO

食べ放題なのは肉だけではない。サラダやパスタ、煮込み料理などもバイキング形式で取り放題。それで値段が15ヘアウ程度(1ヘアウ=約33円)だから驚きである。数年前、某T洋漁業が東京にシュハスコの店を出店したが、肉の値段が高い日本では経営に行き詰まったのであろうか、今はもうない。死ぬほど肉が食いたかったら迷わずブラジルに行け!である。

ところで、このシュハスコ料理、ちょっとルールを知らないと大変なことになる。

テーブルの上に小さな紙切れが置いてあって、表は青、裏は赤になっている。お腹がいっぱいになったら裏面の赤信号を見せてストップのサインを出す仕組み。ところがこれを知らないと、死ぬまで肉が供され続けてしまうので気を付けるべし。


●ポルキロ(POR KILO)
ポルは英語のPAR、キロはキログラムのこと。すなわち「キロ当たり」という意味だ。要するにこれは計り売り料理のこと。ビュッフェ形式の料理を皿から好きなだけとって、それを計りにかけて1gいくらで値段が決るスタイルだ。リオにはこのスタイルの店がやたらと多い。

POR KILO POR KILO

ところでこの方式、本来肉、野菜、魚とそれぞれg当たりの単価が異なるはずなのに、どんな食材でも単価が同じことになるのは不思議だが、そこはそれブラジルである。なんでも大雑把に男らしく均一価格! 日本では考えられません。ともかく10ヘアウ分も食べたらお腹いっぱいになりまっせ。


●ソパ(SOPA)
ソバではない。SOPA すなわちスープである。スープといっても侮ることなかれ。超具だくさん。どんぶりのような器に、野菜やらソーセージやらがいっぱい入ったシチューのようなスープが、つけ合わせのお米と一緒に出てくる。日本人ならこれだけで十分満腹になること請け合い。

SOPA


●ランチョネッチ(LUNCHEONETTE)
料理の名前というより、お店のスタイルのこと。ちょっとしたスナックを出す街角のカフェみたいな店のことで、リオの交差点には必ずと言っていいほどランチョネッチがある。そしてどこの店でもサンドウィッチが美味しい。香ばしいパンにチーズや肉を挟み、それをオーブンでジューと焼いて出してくれる。

散歩の途中でちょっと疲れたらランチョネッチでカフェを一杯。ブラジルで小さいカップに入ったカフェを「カフェジィーニョ」というので小意気に頼んでみた。

  僕   :「カフェジィーニョ ポルファボル!」
  店の親父:「?」

  僕   :「カフェジィーニョ ポルファボル!」
  店の親父:「あん? カプチーノか?」

おかしいことに十中八九「カプチーノか?」と言われてしまう。なぜ通じないのだろう?しばらく謎であった。が、やはり発音が変であった。

「カフェジィーニョ」ではなく「カフェずぅィーニョ」と発音すると百発百中である。

たったこれだけのことでえらくポルトガル語が上達した気分になった(僕は性格が大変シンプルである)。

(続く)


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最終更新:2016年08月24日 08:22