ひょんなことから女の子
◆KjoXDJ3iYI 2-END
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hyon
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7 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 22:36:06.53 ID:do3ovjEu0
「というわけで、この世界の西村友則は、東美幸のことが好きになりました。」
それは、本来なら許されないこと。ありえないことのはずだった。
けれど、今この瞬間に、現実となった。
そしてこの瞬間に、俺たちの知っている歴史から乖離した。
それは……俺たちの存在そのものの否定。
けれど、今この瞬間に、現実となった。
そしてこの瞬間に、俺たちの知っている歴史から乖離した。
それは……俺たちの存在そのものの否定。
「……ごめん、こんなこと言われても困るよね……僕のわがままですべて壊しちゃった……ごめんね」
けれど、誰がこいつを責めることが出来る?
誰がこいつの心を否定することが出来る?強制することが出来る?
誰がこいつの心を否定することが出来る?強制することが出来る?
「ごめん……なさい……」
「謝るな。謝っちゃダメだ」
「でも……駿は嫌じゃないの?」
「知ってる歴史の通りに動くのは嫌なんだろ?そんなのは生きているとは言えないと自分で言っただろ?それは正しいと俺は思う。
正しいんだから謝らなくていい。お前は何も間違っちゃいねえよ。もし間違ったことがあるなら……
それは俺たちがこの時代に来たことそのものなんじゃないか?決められたとおりに動くことがそもそも無理だったんだよ」
「けど……」
「謝るな。謝っちゃダメだ」
「でも……駿は嫌じゃないの?」
「知ってる歴史の通りに動くのは嫌なんだろ?そんなのは生きているとは言えないと自分で言っただろ?それは正しいと俺は思う。
正しいんだから謝らなくていい。お前は何も間違っちゃいねえよ。もし間違ったことがあるなら……
それは俺たちがこの時代に来たことそのものなんじゃないか?決められたとおりに動くことがそもそも無理だったんだよ」
「けど……」
8 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 22:41:20.91 ID:do3ovjEu0
「それにな……知ってるか?東美幸は、西村友則のことが好きなんだぜ?30年前も、そして今この瞬間もな」
「え……?ええ!?それって!?」
「お前のことが好きだ。だから謝る必要なんてない。」
「え……?ええ!?それって!?」
「お前のことが好きだ。だから謝る必要なんてない。」
それは、時空を越えて実現した告白
伝えられなかった思いが伝わった瞬間
伝えられなかった思いが伝わった瞬間
「そんな……だって……駿は……」
「『男』だから…か?悪いが今の俺は女の子だぜ?お前の言葉を信じるなら『守ってあげたい、可愛い』な」
「あ……」
本当は俺自身、男なのか女なのかもうよく分からないし、そんなのはもうどうだっていい
とにかく俺はこいつが好きなんだ。どうしようもなく。
「『男』だから…か?悪いが今の俺は女の子だぜ?お前の言葉を信じるなら『守ってあげたい、可愛い』な」
「あ……」
本当は俺自身、男なのか女なのかもうよく分からないし、そんなのはもうどうだっていい
とにかく俺はこいつが好きなんだ。どうしようもなく。
10 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 22:50:12.65 ID:do3ovjEu0
「やっと……伝わったんだ……ぞ」
「駿?」
「俺も悩んで……苦しかったけど……それでも…東美幸が、西村友則を好きだってことが」
「……うん」
「もう…抑えなくて…っく……いいんだよな?」
「うん……うん……」
いつの間にか二人とも涙声。
「東美幸が、西村友之と結ばれて……いいんだよな?」
「うんっ!」
「……嫌だぁっ!せっかく伝わったのに……消えたくない!消えたくないよぉっ!!」
「駿っ!」
「駿?」
「俺も悩んで……苦しかったけど……それでも…東美幸が、西村友則を好きだってことが」
「……うん」
「もう…抑えなくて…っく……いいんだよな?」
「うん……うん……」
いつの間にか二人とも涙声。
「東美幸が、西村友之と結ばれて……いいんだよな?」
「うんっ!」
「……嫌だぁっ!せっかく伝わったのに……消えたくない!消えたくないよぉっ!!」
「駿っ!」
それは、歴史を裏切ったことで課せられる、もう一つの運命
「ぐす…ともゆきぃ……いやだよぉ……うぁあああああん!!」
分かってたから、避けようとしてもがいて……でも結局こうなって
「僕だって……僕だって嫌だよぉ……う…あ……っく……うぁ…ぁあぁああ!」
その分余計に辛くて……でもそれが、お互いを大切にしている証……
分かってたから、避けようとしてもがいて……でも結局こうなって
「僕だって……僕だって嫌だよぉ……う…あ……っく……うぁ…ぁあぁああ!」
その分余計に辛くて……でもそれが、お互いを大切にしている証……
12 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 22:56:31.57 ID:do3ovjEu0
「ともゆき……ともゆきぃ……」
「んむ……」
いつの間にか唇が重なる
「ふぁ……初めてのキスが……お前かぁ……」
「お味はどう?」
「しょっぱい……けど……嬉し…ふむっ?」
「ちゅ…ん……はぁ……僕も」
「んむ……」
いつの間にか唇が重なる
「ふぁ……初めてのキスが……お前かぁ……」
「お味はどう?」
「しょっぱい……けど……嬉し…ふむっ?」
「ちゅ…ん……はぁ……僕も」
「胸、柔らかいね……大きいね」
「女の子だって、言ったろ?あっ……ん……」
「声……可愛い」
「うるせえ……ふぁ……あぁ……」
「女の子だって、言ったろ?あっ……ん……」
「声……可愛い」
「うるせえ……ふぁ……あぁ……」
「いくよ?」
「ああ……く……痛っ!」
「あ、ごめん!!大丈夫!?」
「いいから続けろ……はぁ……ぅああ!……入った……か?」
「うん…うぁ……すごい……気持ちいい……」
「はぁ……ああ…んっ!俺も……痛いけど……いい……」
「ああ……く……痛っ!」
「あ、ごめん!!大丈夫!?」
「いいから続けろ……はぁ……ぅああ!……入った……か?」
「うん…うぁ……すごい……気持ちいい……」
「はぁ……ああ…んっ!俺も……痛いけど……いい……」
13 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 23:00:49.26 ID:do3ovjEu0
「はぁ…僕…ぼくもうっ!」
「う…うん……いいから……このまま中でいいからっ!」
「え?で…でも……」
「んっ…はぁ…ど、どうせ……きえて…しまうんだから……頼む…あんっ!」
「じ、じゃあ……あ…く……」
「はぁ…はぁ……あっ…きた…きたぁ!…あ…あぁあああああ!」
「うぐ……う……うわっ!……く……はぁ……あ……」
「う…あぁ……」
「好き…だよ……」
「ああ……」
「う…うん……いいから……このまま中でいいからっ!」
「え?で…でも……」
「んっ…はぁ…ど、どうせ……きえて…しまうんだから……頼む…あんっ!」
「じ、じゃあ……あ…く……」
「はぁ…はぁ……あっ…きた…きたぁ!…あ…あぁあああああ!」
「うぐ……う……うわっ!……く……はぁ……あ……」
「う…あぁ……」
「好き…だよ……」
「ああ……」
頭が真っ白になる。意識が薄れていく
だけど、もう怖さはない。あるのは、結ばれた喜びだけ
運命に逆らって手に入れた一瞬の、けれど時を越え膨らんだ分、大きな喜び
俺たちが悩んで、苦しんで紡いだ、知ってる歴史とは違う「別の話」
だけど、もう怖さはない。あるのは、結ばれた喜びだけ
運命に逆らって手に入れた一瞬の、けれど時を越え膨らんだ分、大きな喜び
俺たちが悩んで、苦しんで紡いだ、知ってる歴史とは違う「別の話」
14 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 23:07:23.47 ID:do3ovjEu0
ある少女には大好きな男の子がいました。けれどその男の子には、いつも一緒にいる幼馴染の女の子がいました。
その女の子は少女の理想の女の子で、そして男の子の一番近くにいて……
だから勝てないと思って、入り込めないと思って、想いを告げることさえ出来ませんでした
結ばれた二人を見て少女は思いました。「せめて想いだけでも……伝えたかったなぁ。そしたら……」
その女の子は少女の理想の女の子で、そして男の子の一番近くにいて……
だから勝てないと思って、入り込めないと思って、想いを告げることさえ出来ませんでした
結ばれた二人を見て少女は思いました。「せめて想いだけでも……伝えたかったなぁ。そしたら……」
ある女の子には幼馴染の男の子がいました。けれどその男の子は、転校してきた少女に好意を持っているように見えます。
女の子は、そこで初めて男の子のことが好きなんだと気付きました。
けれど、少女は自分とぜんぜん違う、見た目も中身も可愛い子
その子に負けるのが嫌で、でも負けそうで、せめて思いだけは伝えたい。
そう思って告白して、見事二人は結ばれました。女の子はとても嬉しそうでした
でも、あるとき女の子は思いました「もしあの子がアイツと幼馴染だったら……私は……」
女の子は、そこで初めて男の子のことが好きなんだと気付きました。
けれど、少女は自分とぜんぜん違う、見た目も中身も可愛い子
その子に負けるのが嫌で、でも負けそうで、せめて思いだけは伝えたい。
そう思って告白して、見事二人は結ばれました。女の子はとても嬉しそうでした
でも、あるとき女の子は思いました「もしあの子がアイツと幼馴染だったら……私は……」
15 名前: 乳母(長屋) :2007/04/18(水) 23:09:04.44 ID:do3ovjEu0
誰かが夢見た話がある。
誰かが恐れ、けれど考えてしまう話がある
誰かが心残りに思う話がある
誰かの願いが叶った話がある
誰かの願いが散った話がある
そしてそこには、たくさんの「もし」がある
その「もし」が一つでも現実になったなら、それは……まったく別の話になりうる
誰かが恐れ、けれど考えてしまう話がある
誰かが心残りに思う話がある
誰かの願いが叶った話がある
誰かの願いが散った話がある
そしてそこには、たくさんの「もし」がある
その「もし」が一つでも現実になったなら、それは……まったく別の話になりうる
これは、そんな「もし」があつまった、「別のお話」のひとつなのです
終わり