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伊達(藤治郎)×愛姫

  ドサッ…!
「はあっ… Get It!」
 敵の将を倒した政宗は、戦場を後にすべく身を翻す。
 その彼の眼前に広がるものは、おびただしい数の遺体。
 合戦場を覆い尽さんばかりの事切れた骸が無言で彼を向かえていた。
「……」
 その中を一人歩いて行く。その心に映るは何か…。



 昼下がり、政宗は正室である愛姫の膝に頭を預け、うたた寝をしていた。
「…藤治郎様」
「……ん…?」
 ゆっくりと政宗の頭を撫でていた愛姫はふと手を止めて、
 膝に収まる政宗の顔を覗きこむ。
「先日戦から戻られたばかりだというのに、ずっと此処に居られても宜しいのでしょうか?」
「…帰ってきたからのんびりしてんだよ。たいした戦でもねえし、後は俺がいなくても何とでもなるさ」
 政宗は下から愛姫を見つめてにっこりと微笑む。そしてくるりといたずらっぽい笑みを浮かべる。
「それとも何だ?俺といるのは不満か?」
 その言葉に愛姫は頬を赤くし、頭を振る。
「そんなことはございません!ただ…ずっとこちらに居られるので…」
 愛姫は政宗からゆっくりと視線を外す。
 昨日の昼過ぎに戦から戻ってきた政宗は、城に入るやいなや愛姫の元を訪れ、
 そのままずっと彼女の元に居座っていた。
 その後も戻る様子のない政宗に愛姫は少しの不安を感じていた。
「他にもなさることがおありでしょうに…愛はうれしゅうございますが…」
「いいんだよ、今はこうしてたいんだ。何にも考えずにゆっくりと、な?」
 政宗は愛姫の頬に手を添えてゆっくりと呟いた。
 愛姫はその手の温もりに、柔らかく微笑む。
「何も考えたくないなどとは、随分とお疲れでいらっしゃるのですね」
「そうでもねえよ……んっ…」
伊達(藤治郎)×愛姫2