【楽しい?北タイ紀行】
第8話)ビバ! エアアジア

《タイ旅行記|北タイ|チェンマイ|チェンラーイ|メーサイ|エアアジア》

今タイの空は大変なことになっている。長らく国内線を独占してきたタイ航空の牙城にインディーズ系の格安航空会社が相次いで参入。熾烈な戦いを挑み始めた。その中にあって話題を集めているのが激安王エアアジアである。

なんといってもその価格、チェンラーイ=バンコクがタイ航空だと2000バーツはするのに、エアアジアのWEB割引だと曜日と時間帯によってはたったの400バーツなのだ。これはほとんどバス並みの料金である。

激安エアアジア(の広告)
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北タイ旅行を終えてバンコクに戻る際、僕はこの400バーツのエアアジア航空券を予め日本で購入しておいた。果たしてこのエアアジア、まともに飛ぶのであろうか?一抹の不安はぬぐいきれないが、、、

チェンラーイ空港のチェックインカウンターで搭乗手続きをする。エアアジアには航空券がない。激安価格を維持するためには切符の印刷費だってケチる、ケチる。WEBからクーポン券みたいなのを自分で出力して切符の換わりとしているのだ。

 「日本の方ですか。タイへはご旅行ですか?」

エアアジアのカウンターでは、兄ちゃんが笑顔で、しかも日本語で僕に問いかける。一ヶ月ほど日本語の研修をしたのだという。空港職員にしては珍しくフレンドリーなヤツだ。ともかくここでちゃんと硬い紙の搭乗券が渡された。よしよし。

さて、いよいよ搭乗である。楽しい北タイ旅行もこれで終わりと思うとちと寂しい。僕は搭乗券を職員に差し出す。と、その瞬間僕はにんまりとしてしまった。搭乗券もぎりのおネーちゃん、とってもかわいいぞ!ううん、チェンラーイ空港はなかなか人材がそろっておる。でもこのおネーちゃんとも一瞬の出会いなのがちと悲しいなぁ。

エアアジアは全席自由席。適当に通路側に座って離陸を待っていると、おや?おや?見覚えのある顔が、、、なんだ日本語を話すカウンターの兄ちゃんじゃないか!彼はこの便の乗務員だったんだ。おおおおお!!!、搭乗券もぎりのおネーちゃんも乗っているぞ、そーかあの娘もスッチーだったんだ。

さすがエアアジア。客室乗務員にも地上の仕事をさせてコスト削減!か。

離陸すると例の美人スッチーがマイクをもって前方にやってきた。そして、タイ語と英語でなにやら説明しだす。なにやら催し物を始めるようだ。こんなフライト、前代未聞だぞ!

 「みなさーん、これからくじを始めますよ~。 今日のこの便のフライト番号は何番ですか?」

僕はすかさず自分の搭乗券を見る。この便は151便だが、なにやら seq No.ってところに「101」って書いてあるぞ!ああ惜しい一文字違いだぁ。

 「では皆さんのなかに151って書いてある人いますかぁ?」

誰かが嬉しいそうに手を上げる。当たり番号「151」の乗客だ。ううん悔しい。

 「おめでとうございます。あなたにはエアアジア特製ロゴ入りポロシャツをプレゼントしま~す。」

当たった乗客を羨ましそうに見つめる他の乗客たち。あらら、なんだか僕もそのポロシャツ欲しくなっちゃたぞ。

暫くすると、例の美人スッチーはキャップを被って今度は売り子に早代わり。エアアジアグッズ販売を始めた。結構な勢いでポロシャツが売れていく。そうか! この会社は運賃で儲けようなんて思っていないんだ。グッズとネーちゃんの笑顔で商売してるんだ。恐るべし!エアアジア。そうこうしてるうちに「ああ、ポロシャツ買っちゃえ!」な気分になってしまった。

売り子に早代わりしたエアアジアのスッチー
売り子に早代わりしたエアアジアのスッチー

 「幾らですか?」
 「320バーツです。」

ちょっとまて、400バーツの運賃で320バーツも払ったら航空券の8割に相当する機内販売を買ったことになる。それではせっかくの激安がただの格安になってしまうではないか?でも「やはり、要りません」という勇気は僕にはなかった。控えめに120バーツのピンバッジをお買い上げ。まあいい。ポロシャツは次に乗るとき当てればいいのだ。

安くて楽しいエアアジア。次にタイに遊びに行く時まで潰れず元気に飛んでてね~。

=FIN=


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最終更新:2016年08月26日 21:35