【楽しい?北タイ紀行】
第7話)国境を超えて行こうよ!

《タイ旅行記|北タイ|チェンマイ|チェンラーイ|メーサイ|エアアジア》

ミャンマー軍事施設に寄り道したあと、国境の街メーサイに着いた。ホテルで昼食をとった後、徒歩で橋を渡ってミャンマー側の街タチレクに向かう。

こんどは正式な入国だが、国境は幅20メートル程の小川にすぎない。が、この橋では唖然としてしまった。地元のガキどもは素っ裸で橋の上から川に向かって飛び込み大会をやっているではないか!子供の遊び場と化してるぞ!いいのか両国の係官!(まあ、いいのだ、アジアだから。)

ミャンマー側でSネーさんは「じゃあ面白いところに行きましょう」とトゥクトゥクをチャーターする。彼の言う「面白いところ」は、個人旅行者では絶対に行けないところなので期待が持てる。

タイからミャンマーに入ると景色は一変する。田舎度がググーと増すのである。チェンラーイ近郊あたりでもバンコクに比べれば長閑な感じがするが、それでも広告看板やら、電柱やらと人工物は随所に見かける。だが、ミャンマーに入って5分も走ると、辺りはもう本当に自然物しかない。

しばし田園を走りつづけると粗末な小学校が見えてきた。Sネーさんのいう面白いところとはここだった。僕らが訪れるとワラワラと子供たちが群がってきた。とりあえず先生に挨拶をして学校の中に入らせてもらった。

ミャンマーの小学校を訪問
ミャンマーの小学校を訪問

例によってお土産のお菓子はここでも大活躍。ミャンマーの子供たちは文明国タイのお菓子に目がもうキラキラ。ここでS子さんはタイ山岳民族村で惨敗した折り紙のリベンジを試みる。少数民族の子供に彼女の折鶴はまったく人気がなかったが、ここミャンマーでの決着はいかに?

彼女が折り紙を取り出すと子供たちは興味深々にそれを見つめだす。やがて一枚の紙から綺麗な鶴ができると子供たちは大喜び。

 「あら、私ここの子供たち。好きだわ~」

S子さんご満悦。タイとは違ってここミャンマーでは折り紙が十分威力を発揮するようだ。だがいいことは長く続かない。子供たちが「僕にも~」「私にも~」と次々にせがんで来たのだ。こりゃ全員に折ってあげないと収集が着かないゾ! でも、相手は60人はいる。そんなことしてたら日が暮れちゃうよ~。僕は嫌な予感がした。

 「あんたも手伝いなさい」

とS子さん。ああやっぱり来たか。でも僕が手伝ったところで多勢に無勢。とうてい間に合うものではない。鶴は折るのに手間がかかるのだ。そこで僕は簡単に折れる紙飛行を作って飛ばせてやった。すると子供たちは大喜びで紙飛行機を追いかけだした。これでなんとか子供の群れがバラけたぞ。

さあ、今のうちだ。僕らは子供たちから離れ小学校を後にした。でも折り紙だけであんなに喜べるなんて、プレイステーションなんかなくても、ミャンマーの子供たちは幸せじゃないか。

小学校を後にしてSネーさん馴染みの民家などをお邪魔し、夕方タチレイの街に戻った。国境は5時に閉まってしまう。ゲートのあたりは通行客目当ての物売りが大勢いる。さて出国手続きをしてタイ側に戻らねばと思っていると、物売りがやってきた。

怪しげな国境市場ータチレイ(ミャンマー)
怪しげな国境市場ータチレイ

 「4枚で100バーツだ、どうだ買わないか?」

インチキくさい物売りが売りつけようとしたのは、いかにも違法コピー感漂うエロVCDだった。あははバカだなお前、この高貴な僕がそんなお下品なもの4枚も買うわけないじゃん。買うわけないよ、4枚も、、、、、でも、、、1枚ぐらいだったら、、、まあいいか。

 「何を買ったの?」

しまった!S子さんに購入現場を目撃されてしまった。「いや~、人体芸術CDだよ。アハハハ~」となんとかその場は誤魔化したつもりだったのだが、、、、

タイに戻って車でチェンラーイの街に帰る。走り出すとすぐ検問があった。ミャンマーからの密輸に目を光らせているのだろう。するとS子さんが余計なことを言ってくれた。

 「さっき買ったエロCD、見つからないようにね。」

あちゃー、バレてたのね~。情けないぞ、僕。でも検問所の係官はツアー客だと分かるとそれだけでゲートを通してくれた。ああ没収されなくて良かった。

蛇足:せっかく購入した人体芸術CDである。帰国後そのVCDを自慢のDVDプレーヤーで再生してみた。すると『このディスクは再生できません。』だと!やられた~!!!!

(続く)


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最終更新:2016年08月26日 21:32