character episode(3-2)

character episode(3-2) 孤児ミリア


爆音が響く、教会の中では何人かいたらしく、パニックになっている

早く出なければ!!そう思い、扉を引く

「…!!あ…開かない…ッ!!」

扉がびくともしない、どうやら、魔物の攻撃で扉が変形してしまったらしい

自分も混乱状態といっていいほど焦った

しかも、ステンドガラスをぶち破り、魔物が教会内に入ってきた!!

このままでは…戦いの経験はないと言える神父やシスターが危ない!!

そうヴェルンもフィリムも思ったのか、戦闘態勢に入る



ヴェルンは持っていた短剣と持ち前の素早さで敵をバタバタと倒していく

フィリムは近くの的には杖をたたきつけ、遠方の的にはギラやヒャドで攻撃をする

自分は、鞭で多くの敵をはたいている、結構効いてるらしい

魔物の数が減ってきた…そろそろ終わるだろ…

そう思ったその時、ヴェルンが叫んだ

「お…おい…ステンドグラスを見ろよ…」

何かを見て愕然としているヴェルンが指差すほうを見てみると…

ステンドグラスの向こう側に…大量の魔物

どこで…誰が…何のためにしているかわからないが、一つだけ言えることがある

この数に3人じゃ…到底無理だッ!!

敗北のみ、自分の脳裏に浮かぶ

そう思っていた時、フィリムが大声で

「何あきらめムードになってんのよ!!」

といった

「何があっても最後までやりぬく、それが一番大事じゃないの?!」

そう言われ、ハッとした

たとえ、どんな結末を自分が襲っても…最後までやってみる

それが大事だと…こんな年下の魔法使いに教わるとは、少し恥ずかしく思えた

でも、今はどんなことでも、やってみなければ!!

そう思い、また武器を構える



戦うが、自分たちの体力が持たない…

疲労が体をきつく襲う、痛い…体中が痛い!!

シスターや神父さんに近づくモンスターをなるべく早くヴェルンが倒していくが、そろそろ限界が来たようだ

あと少し所で、目の前でシスターが怪我を負ってしまった

すぐに魔物を取り払うが、別の場所で…

それの繰り返しだ、しまいには柱にも攻撃される

もう駄目かもしれない…そう思った

…いや、あきらめちゃだめだ、そうだ、やりぬかなければ…!!

そう思い、再び鞭を持つ

その時、声が聞こえた

「うあっ!!」

そういう、声の低くない、男性の声が…

振り向くと、致命傷を負った神父さんがいた

駆け寄り、ホイミをかける…

しかし、傷は治らない…

すると、入り口で出会ったミリアが―どこか別の場所からは行ったのか、はたまた相談してる時入ってきたのかわからないが、中に入ってたらしい―神父さんのところに駆け寄った

「大丈夫ですか…?」

「…いや、無理なようだ…ミリア、お前だけは逃げるんだ…」

「…嫌です…これ以上人を失いたくありません!!」

「いいですか、ミリア…人はいずれ死ぬものです…私はそれが少し早く来てしまっただけなのです、わかりますか…?」

「わからない…わからないですッ!!」

ミリアが目から大粒の涙を流す

僕は、何もできず、ただ見ていることしかできなかった

「大丈夫です…ミリア…きっと…いつか…わか…」

そういうと、神父さんは静かに目を閉じた

「…そんな…そんな…ッ!!」

まだ、目から涙を流す、ぽたぽたという音が無情にもなっている

しばらくすると、ミリアは神父さんがいた机の後ろに行った

後ろには、槍が何本か飾ってある、装飾用なのかどうかわからないが、血が一滴も付いていない槍が鎧が掴んでるように置いてあった

その中で一本の槍をミリアは鎧からはずし、槍の持ち手に額をくっつけ

「…神様…私に、力をお貸しください…」

と言い、槍を構えた

その槍で、魔物を突き、柄の部分で打撃も与える

これで、少しは楽になった…そう思ったが、その時



「ガラガラガラガラ…」



と、天井から瓦礫が落ちてきた

そうやら、柱への攻撃が異常なくらいに強かったらしく、その柱が天井の重さに耐えきれなかったのだろう

がれきの下敷きになる人…魔物…容赦なく襲う

ヴェルンもやられかけたが、素早さを生かし、下敷きにならずに済んだようだ

しかし、早くここから逃げなければ、下敷きになってしまう…

そう思った時、ミリアの声が聞こえた

「みなさん!!こっちに!!」

そう言い、僕らを誘導する

僕らは、とにかく脱出口を知ってるらしいミリアについて行くことにした



裏側から外に出たとき、教会は悲惨な状況になっていた

壊滅的…崩壊的といってもいいだろう

後から脱出してきたものも何人かいたが、たいていの人は魔物の攻撃でやられてしまった…

そう思うと、胸が痛くなる、罪悪感が残る

しかし、僕らよりも何倍…何十倍も罪悪感を持ってる人物がほかにいた

ミリアだ

ミリアがひざから崩れ落ち、涙を流している

滝のように…多くの涙の粒が流れる

そうか…もう戻る場所がないんだ…人もいないんだ…

そう思うと、どうすればいいかわからなかった

しかし、ヴェルンは違った

ヴェルンはミリアのそばまで行くと、手を差し伸べ

「…あのさ、ここでくよくよしててもしょうがないじゃん、一緒に行こうぜ!!」

と、無理やり元気に言った

「…でも…もう人を失うのが怖いです…」

「大丈夫だって!!俺らは簡単に死にゃしないから!!」

「…本当ですか?」

「ああ、嘘はつかねぇ!!」

二カッと話す

「…ありがとうございます…でも…」

「あぁ~もう、大丈夫だって、な?」

と、僕らに返答を求める、少しびっくりした

しかし、すぐに「わかった」というような表情でフィリムが近付き

「大丈夫よ、私たちはどこにも行かないなら」

と、精一杯答えた

「…僕も、大丈夫だよ、一緒に行こう!!」

と、精一杯自分で答えた

「…ありがとうございます…お役にたてるかわかりませんが、よろしくお願いします!!」

と、彼女なりに答えた、しかし顔が涙でぐしょぐしょだ



教会だった場所で彼女は祈りをささげる

それを僕らはただ見てる

しばらくすると、決心したようにミリアが立ち上がり、こちらに向かう

「…もう大丈夫です」

「そう…じゃあ、行こう!!」

そう言い、4人のパーティーで道を歩む

もう1度、セントシュタインに…

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最終更新:2009年11月30日 21:19
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