プロローグ(5)

プロローグ(5) 黒雷


僕とイザヤールさんは、急いで天使界に戻ってきた

「私はオムイ様と話がある、悪いが、先に行かせてもらうぞ」

そういうと、イザヤールさんは、二回に上っていった

僕は、それを追うように二階に上がり、すぐに扉を出て、世界樹のもとへ走った



世界樹のもとまで行くと、先に、オムイ様とイザヤールさんが世界樹を見上げていた

僕が近付くと、2人とも僕に気づいて、近寄ってきた

「おお!ちょうどよいところに来たな、ウォルロ村の守護天使、エフィータよ!!待っていたぞ!!」

そういうと、イザヤールさんは、世界樹を見上げて

「見よ、この世界樹を…星のオーラの力が満ちて、今にもあふれだしそうだ…」

僕も、世界樹を見てみた

この前、星のオーラをささげたときより、光り輝いていて、この世のもののどんな物でも、この世界樹の美しさには勝てない…そんな感じがした

「ふぉっふぉっふぉ…後、ほんの少しの星のオーラで、世界樹は実を結ぶはずじゃ」

そういうと、オムイ様は目を閉じ、呪文のようにこう言った

「…女神の果実が実るとき、神の国への道は開かれ、われら天使は、永遠の救いを得る…」

すると、そのあとに続くように、イザヤールさんが

「そして、その道を開き、我らを誘うは天の箱舟…」

そういうと、イザヤールさんはまた僕のほうに向き

「エフィータよ、お前の持つ星のオーラを世界樹にささげるのだ、オムイ様と私の予測が正しければ、いよいよ世界樹が実を結ぶだろう…」

「わかりました、ではやってみます!!」

そう言い、僕が持ってる3つの星のオーラを世界樹にささげた

星のオーラは世界樹に吸い込まれ、世界樹は眩しい、金色の光に包まれた

また眼を開けると、そこには女神の果実と呼ばれる、金色の果実が7つなっていた

「おお…女神の果実が…」

オムイ様が、感激の言葉を言う

すると、遠くから汽笛が聞こえ

金色の汽車、天の箱舟が世界樹のそばにやってきた

これで、自体は丸く収まる…はずだった



「あれが…天の箱舟…」

イザヤールさんが、つい言葉を漏らす

「すべて言い伝え通りじゃ!!」

オムイ様が感激の言葉を言う

世界樹のそばに、天の箱舟が止まった

…と、その時!!



「ピシャーン!!」



と、黒い雷…いや、下から来たから、黒雷という別の魔力によって作られたものが、天の箱舟に当たった!

天の箱舟は、1つ1つがばらばらになり、下に落ちて行った…



「ピシャーン!!ピシャーン!!」



と、何度も黒雷が鳴る

力により、吹き飛ばされそうになる

今は、世界樹の根につかまるのがやっとだ

「こ…これは、どうしたことじゃ!?わしらは…騙されていたのか…ッ!?」

みんなの気力が一気に失せる

自分もそうだった…

そのせいか…手に力がなくなり…

空に飛ばされてしまった

「…エ…エフィータ!!」

「イ…イザヤールさんッ!!」

そう叫ぶが、無情にもどんどん空に舞い上がり

やがて、体中の力が抜け

下に落ちて行った…

そこから先は…覚えていない…



1人の天使が雲を突き、落ちていく

ショックが大きかったのか、輪がはずれ

羽は無情にも天を舞う

白い羽はむなしくも

空をただ舞うだけだった…

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最終更新:2009年08月14日 21:09
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