「……んっ…」
ゆっくりと目を開けた愛姫は、ゆっくりと辺りを見回す。
侍女にでも用意させたのであろう、二人は布団の上に横になっていた。
横を伺うと政宗がすやすやと小さい寝息を立てている。
その寝顔に愛姫は柔らかく微笑むと身を起こし、枕元に置かれていた襦袢に袖を通す。
「…藤治郎様…」
襦袢を着た愛姫は、そっと古い刀傷の刻まれた政宗の胸に触れる。
胸だけではない。彼の均整の取れた体には幾つも同じような傷が刻まれている。
国と自分たちを護るためとはいえ、これだけの傷を負わせていると思い、愛姫は心を傷める。
しばらく政宗を見つめたあと、愛姫はそっと彼に寄り添うように横になる。
「…ん…」
ピクリと睫が揺れ、政宗がゆっくりと瞳を開ける。
愛姫は政宗を見上げ、済まなそうな顔をする。
「起こしてしまいましたか…?」
「いや…よく寝た。…そんな顔すんなよ」
小さく笑い、政宗は愛姫を抱き寄せる。
愛姫もクスッと笑い、政宗の胸に身を預ける。
「愛…Thanks」
政宗はそう囁いて、愛姫の額に軽く口付ける。
「んっ…藤治郎様…?」
愛姫はきょとん、と政宗を見上げる。
政宗はクスクスと笑い、愛姫の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「…教えてやんねぇ」
「っ!意地悪をなさらないでくださいっ」
怒っているような口調とは裏腹に、愛姫の顔はほころんでいる。
政宗も満面の笑みで愛姫の肩を抱く。
二人はそうして楽しそうに笑い合っていた。
伊達(藤治郎)×愛姫6
ゆっくりと目を開けた愛姫は、ゆっくりと辺りを見回す。
侍女にでも用意させたのであろう、二人は布団の上に横になっていた。
横を伺うと政宗がすやすやと小さい寝息を立てている。
その寝顔に愛姫は柔らかく微笑むと身を起こし、枕元に置かれていた襦袢に袖を通す。
「…藤治郎様…」
襦袢を着た愛姫は、そっと古い刀傷の刻まれた政宗の胸に触れる。
胸だけではない。彼の均整の取れた体には幾つも同じような傷が刻まれている。
国と自分たちを護るためとはいえ、これだけの傷を負わせていると思い、愛姫は心を傷める。
しばらく政宗を見つめたあと、愛姫はそっと彼に寄り添うように横になる。
「…ん…」
ピクリと睫が揺れ、政宗がゆっくりと瞳を開ける。
愛姫は政宗を見上げ、済まなそうな顔をする。
「起こしてしまいましたか…?」
「いや…よく寝た。…そんな顔すんなよ」
小さく笑い、政宗は愛姫を抱き寄せる。
愛姫もクスッと笑い、政宗の胸に身を預ける。
「愛…Thanks」
政宗はそう囁いて、愛姫の額に軽く口付ける。
「んっ…藤治郎様…?」
愛姫はきょとん、と政宗を見上げる。
政宗はクスクスと笑い、愛姫の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「…教えてやんねぇ」
「っ!意地悪をなさらないでくださいっ」
怒っているような口調とは裏腹に、愛姫の顔はほころんでいる。
政宗も満面の笑みで愛姫の肩を抱く。
二人はそうして楽しそうに笑い合っていた。
伊達(藤治郎)×愛姫6