マスター「みっちゃん、いえみっさん。折り入ってお願いが」
みっちゃん「どうしたの?そんなにあらたまって」
マ「俺はいろんな恰好をした蒼星石が見たいんです」


【マスターの家】
蒼星石「食器も洗ったし、次は部屋の掃除でも……ん?これは」

マスターの部屋で蒼星石が見つけたのは雛苺のドレスだった。

蒼「もう、またマスターだね。僕のサイズに合わせてあるし……」

じっとドレスをみる。キョロキョロ周りを見渡したのち、またドレスをみる。

蒼「僕はこんなの着ないのに……」

掃除を始めようとする。しかし視線はチラチラとドレスに向けられる。

蒼「……誰もいない。今のうちに……ちょっとだけなら」


着替えて、鏡の前に立つ蒼星石。

蒼「や、やっぱり似合わないな……なんだか恥ずかしい。リボンもあるけど、さすがにこれは」
マ「そんな!」
み「ぜひリボンも!」

鏡から出てくるのは鼻血を垂らした男女二人。

蒼「マスター!?それに、金糸雀のマスターも……。まさか、見てたんですか?鏡の中から……」
金糸雀「蒼星石にいろんな恰好をさせたいんです!そして『僕こんなの似合わないよ……』って恥じらう
     姿を見たいんです!……というマスターさんのたっての願いかしら。みっちゃんもノリノリで準備してたわ」

そう言って出てきた金糸雀も雛苺のドレスを着ていた。

蒼「もう!こんなことばかりして!僕は脱ぎますからね」
マ「ああ、まって!最後にリボンを!」
蒼「嫌ですっ」
マ「じゃあせめて『うにゅーおいしーのー』と言ってくれ!さあ!」
蒼「……レンピカ」

レンピカの体当たりを顎に受けたマスターは、蛙の潰されるような声を出して卒倒した。

蒼「……はっ、逃げられた」


【草笛家】
み「ああ、可愛いわ……やっぱり最新のデジカメは写りが違うわね……」

先ほど盗撮した蒼星石の着替え写真を見てうっとりするみっちゃん。

み「カナ、ご飯食べたら次の作戦を考えるわよ。何としても蒼星石ちゃんに全ドールのコスプレをさせるの!」
金「わかったかしら!このローゼンメイデン一の策士・金糸雀に任せるかしらっ」


マスターがその夜、蒼星石にお仕置きされたのはまた別の話……


                                『願望』完