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水銀党→蒼星石に心変わりした俺がご飯食べてる時におもいついた><
多分続く。

水銀燈は俺の嫁!?

ー1st stageー

「うわ・・マジかよ。」

まさかとは思っていた。
先日「まきますか?まきませんか?」なんて電話がかかってきて・・

てっきりイタズラだと思ってた

でも・・これ・・

「明らかに・・カバンだよなぁ?その・・ローゼン・・メイデンの。」

ぶつぶつぼやきながら俺はテーブルにどっしりと乗ったそれを観察する
もしかしたら俺を殺すための誰かの罠かもしれない

あけた瞬間に何かの仕組みで家ごと爆発するかもしれないし
毒ガスが噴射されるかもしれない・・

「どうしようかな・・」

しかし目の前にあるのはあの憧れのローゼンメイデンのカバンだ
まきますかの質問もモチロン即答だった
しかもその時はイタズラだとか考える前に口がそう喋っていた

これは・・もう・・

「えーい!どうなっても知らん!限界だ!『開けるね』!」


  •   ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・

「う・・うーん・・」



―――だんだんと・・ゆっくりと、手足に感覚が戻ってくる


――静かに目が開いて久しぶりの朝日が瞳にさしてくる


―ああ・・ボクはまた・・目覚められたんだ・・。



「・・やぁ。あなたが・・ボクを目覚めさせてくれたんですか?」

「・・おう。」

      • なんだか無愛想だなぁ。というか目の前で人形が動いてるのに驚かないのかな?
もしかして先に翠星石が目覚めたのかな?

ボクは辺りを少し見渡してみた。・・近くに彼女の鞄は無い。

「あの・・すいません。」

「ん?」

「ボクのカバンと一緒に・・もう一つ鞄がありませんでしたか?」

「ああ・・翠星石か。そういやお前らっていつも一緒なんだっけ・・でも鞄は無かったぞ、お前の一つだ。」

そんな馬鹿な
翠星石とボクはいつも同じところで目覚めたはず・・
なんだろう・・とても・・不安だ。

この人が・・ウソを吐いてる?
翠星石にびっくりして捨てたり・・壊してしまったりした?

いや・・確かに無愛想だけどそこまでの悪人には見えない。
レンピカも何の迷いも無く「巻く」と答えたと言ってたし・・
ボクらの事を知っていて好意を抱いてるのは確かみたいだけど・・

「・・もしかして俺がウソを吐いて捨てた。とか思ってる?」

「え・・?あ!いえ!すいません!そんなこと・・無い・・と言ったら・・ウソになるんですけど・・」

うう・・相手の心を見透かすのはボクの仕事なのに・・ボクが見抜かれてしまった・・

「そりゃそんな心配そうな顔してりゃわかるって・・でも俺はウソは言ってないぞ。本当にお前だけだ。」

彼は真摯な瞳でボクにそれを訴えた
それを見た時ボクは・・なんていうか・・頭じゃなくて心で納得できた・・?というか・・
とにかく、彼の言葉がウソではないと信じられた

「すいません・・無礼なことを・・」

「いや、いいんだけどよ。」

「さて・・それじゃ。」

ボクは彼に左手の薬指を差し出した。

「薔薇の誓いを・・」

彼はボクらの事を大分理解してくれてるみたいだ
薔薇人形「ローゼンメイデン」どこから情報が流れたか知らないけど・・
今の人の世、特に日本では知ってる人は知っているらしい。

「あのさ・・」

彼が申し訳無さそうな、複雑そうな顔をした。

「はい?」

「これってやっぱり俺がネジ巻いたら・・俺が契約しなきゃダメなの?」

どうしたというんだろう。

「えっと・・いえ、一応しなくても良いとは思うんですけど・・」

「あの・・俺さ・・水銀燈・・銀様と・・契約したいんだよね。」






「・・・は?」

「いやその・・俺水銀党員でさ・・銀様に是非とも罵ってもらいたくて・・」

呆れた。
まさかドールを指名するなんて
今の日本の人って・・みんなこうなのかな?
水銀燈のマスターになりたいだなんて・・

「えーっと・・その・・」

「やっぱ・・ダメ・・かな?」

もはや彼の瞳には哀願のようなモノがこめられていた
なんだって彼女の様な残虐趣味の娘を指名するのだろう・・
というか、どこまでボクらの事を知ってるんだこの人は

「俺さ、あのテーブルの上に乗った鞄を見た時もう「銀様が入ってる!」とか想いこんじゃってさ・・
いや、君のことが嫌いなわけじゃないんだよ。うん。でもやっぱり俺は銀様が良いというか・・ね?」

もはや子供の駄々みたいになってきてしまっている。
何故か瞳にはうっすらと涙みたいなのもたまってきてるし・・

「はぁ・・正直言うと、呆れました。」

「ですよねー・・」

彼は自虐的にそう言って苦笑いした。

「でも・・契約はしなくても良いと思います。」

ボクがそう言った途端に彼はぱぁっと明るい顔をして立ち上がった

「本当に!?」

最初はあんなに無愛想だったのにコロコロと表情の変わる人だ。
そう思うとなんだか笑ってしまいそうになる。

「ええ。ネジを巻いてくださって・・ありがとうございます。」

ボクはそう言ってペコリと頭を下げた
彼の元に水銀燈が来るかどうかはわからない・・
でも何だか彼の滑稽さを見てると応援してあげたくなってしまう

「でも・・お前は大丈夫なのか?契約しなくても・・」

「大丈夫ですよ。きっとどこかで翠星石も目覚めているから・・彼女を探してみます。」

正直言うと不安だ、彼女が目覚めている確証なんて無い。
でも・・きっとどうにかなるさ・・大丈夫。

「それじゃあ・・会えるといいですね、水銀燈に。」

ボクはそう言ってにこっと笑いカバンに乗った

「あ・・その・・ごめんな。なんか。」

彼はとてもすまなそうな顔をして謝ってくれた
全く・・本当に子供みたいな人だな・・

「いいんですよ。翠星石を見つけたら、またこちらに挨拶に来ますね。本当にありがとうございました。」

ボクはそう言ってカバンを浮かせ外へと飛び出していった
大丈夫。きっとすぐに見つかるさ。そうしたらこの人にまた会いに来よう

でも・・水銀燈のマスターになったら、敵になっちゃうのかな?

ボクはそんなことを思いながらこの広い町の空へと駆け出した
当ての無い待ち人を探しに・・


  •   ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


雨が降ってる

あいつが・・蒼星石が外に出てってから2時間くらい経っていた。

「なんだか・・可哀想なこと・・しちゃったな。」

俺はそう呟いて狭い部屋の壁にもたれかかった

「イメージと大分違ったな、蒼星石。」

あんなに表情豊かな娘だとは思わなかった。
俺のイメージではもっと厳格で・・ネガティブな表情しかしないような・・

あんなに優しくにっこり笑えるとは思ってもいなかった。

「見つかってるかな・・翠星石。」

何だか悪い想像しか浮かばない
もし見つかってないとしたら・・この・・雨の中。

そう思ったときにはもう駆け出してた。

嵐のような大雨の中、せっかく持った傘も差さずに

そういや・・あの電話の時も・・こんな感じだったっけかな・・


  •   ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・

「・・・・・き!」

――ダレだろう、ボクを呼ぶのは

「・・・う・・・き!」

――翠星石?

「・・・うせ・・い・・き!」

――いや違う・・男の人の声?

「そう・・・い・・き!」

――じゃあ・・お父様・・・それとも・・

「蒼星石!」

「ます・・たぁ・・?」

数時間前に会ったのに懐かしいその顔が

ボクの目の前に居てくれた。

「馬鹿野郎・・!こんなビショ濡れになって公園のベンチの下なんかで・・!
 俺の家に戻ってくれば良かったろうが!」

彼はそう言ってボクを抱きしめてくれた。
瞳には・・涙。

「ごめん・・ごめんな!俺のせいだよな・・!俺が・・最初から!お前と・・契約・・して・・やれば!」

ボクを抱きしめる腕が一層強くなる。
それと比例するように彼の涙の量は増えてゆき、やがて零れだした

「だい・・じょう・・ぶ・・だよ・・ネジ・・が・・また切れる・・だ・・け・・」

ボクは動かすのすら辛くなった手を彼の頬にあて、涙を拭いた

「な・・かない・・で・・ぼ・・くなんかの・・た・・め・・に。だいじょ・・う・・ぶ、ま・・・た・・少し・・カバン・・で・・
ねむ・・る・・・だ・・け・・」

「だから馬鹿だつってんだよ!」

体がびくっと震える
背中に違和感

これは・・ネジ?

「ほら、左手出せって。」

そう言うと彼は
強引にボクの左手を顔までもっていき
優しくくちづけをした。

「あ・・」

「これで俺の力がお前に送られるんだろ?ネジも巻いたし・・とりあえずは安心だな。」

そう言うと彼は子供のように無邪気な笑みを浮かべた

「な・・なんで!どうして!?あなたは・・水銀燈を・・!」

「ったく・・ほっとけねぇだろうが。」

少しゆるんでいたボクを抱く腕がまたぎゅっと強くなる。

「こんな子供みたいに無茶して意地はっちまう馬鹿は、ほっとけねぇって。な。」

「あ・・・」

気付けばボクの頬にも涙が流れていた。
なんで・・なんでこんなに優しいの?この人は・・

馬鹿で・・子供なのは・・あなたのほうじゃないか・・っ

「それにさ」

彼はまるで悪巧みを思いついた極悪人のような顔をした

「お前と翠が同じマスターばかりってことは、ローゼンメイデンって多重契約できるんだよな?」

      • まさか。

「つまりお前と契約してもまだ銀様と契約するチャンスはあるわけだ!
それに・・お前と居た方がきっと銀様と会える確立もあがるだろ!?うっはー!俺天才!夢がひろがりんぐwww」

「・・・本当に呆れた。」

そう言ってボクは深いため息をついた。

「まったく・・なんでこんな人のドールになってしまったんだろう。」

「いやいや・・そう言いながらまだ契約してないのに気付いた時『ます・・たぁ?』って呼んでくれたろ?」

!!!
彼がニヤニヤしながらボクの顔をのぞきこんだ
それと同時にボクの顔がどんどん赤面していく

「いや!あの!あれは・・意識が朦朧としてたからで!ちっ・・違くて!」

「あっはっは!隠さなくてもいいって!つまり最初に会った時から俺にマスターになって欲しかったんだろ?
いやぁモテる男は辛いねぇ!あっはっはっは!」

「ち・・違うんだってば!ボクはそんな・・聞いてよ!あの・・その・・とにかく違うんだって!ねぇ!」

「あはははははは!そうやって意地をはるのは翠星石のキャラだろ?素直になった方が可愛いって!」

そう言うと彼はボクの帽子を外して自分の頭に乗せ、ボクの頭を優しく撫でてくれた

「ひゃあ!?」

「ははは!顔が真っ赤だぜお嬢さん?」

彼は意地悪そうにそう言いより一層強くボクの頭を撫でた

「だから・・うぐっ・・ぅっ・・・はう・・ち・・ぁぅ・・違うんだってばー!もう・・マスターの・・マスターの馬鹿あああああ!」

ボクはそう言いながら、しっかりボクを抱いてくれている彼・・マスターの腕をぎゅっと掴んでいた。



つづく・・かも