□Sな蒼星石との幸せな日常
【2.マスターの誕生日】

蒼「マスター…ちょっと良いかな?」
後ろ手に上目遣いで俺を見てくる。
俺「ん?どうした?」
蒼「お誕生日、おめでとう。これ、マスターに。」
手には可愛らしく包装された小さい包みが。
俺「お、ありがとう。開けてもいい?」
蒼「うん、気に入って貰えれば良いけど…」
(ゴソゴソ)包みの中にはネクタイピンが。
どうやら小さい石が付いているタイプのようだ。
俺「おお、ありがと!明日からしてくな。これはもしかして…」
蒼「そう、ラピスラズリ。つまり僕だよ、お仕事の間は一緒にいられないから…
  せめて僕をいつも近くに感じて貰えれば…と思ってね。」
ヤバい、この健気さは可愛すぎる。思わず抱きしめたいくらいだ。
俺「わかってるって、家族以外からプレゼントを貰うなんて久しぶりだよ。
  ホント、大事にするな。」
蒼「浮気なんてしたら絶対許さないから…(ボソッ)」
一瞬空気が変わり、蒼星石の目に暗い光が宿る。
俺「何か言った?」
蒼「何も言ってないよ?マスター、疲れてるのかい?
  そうだ、マスターの好きなチーズケーキも買ってあるからね。
  紅茶も入れてくるからちょっと待ってて(トテテ)」
何事も無かったかの様にキッチンへ駆ける蒼星石。
俺の考え過ぎなんだろうか、確かに最近少し疲れてるのかもしれない。
蒼星石が来てから俺の生活は変わった。
無気力に生きていた頃とは違い、気持ちに余裕と張りが出てきた気がする。
そういえば昨日は意外な一面を見たが、今日はそんな所も見えないな…
もしかしたら夢だったのかもしれないな。
蒼「…マスター、まーすーたーあー!」
俺「うぉ」
蒼「何考え込んでたんだい?折角入れた紅茶が冷めてしまうよ?」
俺「ごめんな、ちょっと考え事していてな。お、ベイクドチーズケーキか。
  さすが蒼星石だ、わかってるなあ。」
蒼「喜んで貰えたようで嬉しいよ。さあ、いただこうか。」
俺「うん、お、こりゃ美味しい。どこで買ってきたんだ?」
蒼「駅前に美味しい店があるってのりさんに聞いてね、お口に合って良かった。
  この前ジュン君の所でいただいてね、マスターにも食べて欲しいなと思って。」
俺「そうか、それじゃあ今度お礼しておかないとな。何かもって行かないとな…
  次の休みに買い物でも行こうか?」
蒼「うん!楽しみにしてるね!」

こうして俺の休日は過ぎていった。
いつに無く幸せな誕生日だったな…いつまでこの幸せは続くんだろう。
幸せすぎて怖いとは良く言ったものだな…