蒼星石がなにやらごそごそといじっている。
 マ「何やってるの?」
  ひょいっと蒼星石を抱き上げて見てみると、そこには大きなリュックがあった。
 蒼「ひゃっ!・・・もう、びっくりしちゃったじゃないか。今日は防災の日だから持ち出し袋の確認をしていたんだよ。」
 マ「そういえば昨日は結構大きな地震もあったしね。日頃の備えは大切だよね。
   どれどれ・・・カンパン、缶詰、ミネラルウォーター。懐中電灯に乾電池、それにラジオやカップラーメンなんかも・・・。
   相変わらずいい仕事をするねえ。・・・でも大事なものが入っていないな。」
  そう言って抱えた蒼星石に微笑みかける。
 蒼「え!?ま、まさか・・・。やめて!」
  そのまま蒼星石を元の場所にそっと下ろしてその場を離れる。
 蒼「・・・あれ?」
 マ「ほーら缶切り~。これが無いと缶詰の意味がないよ。・・・どうしたの?」
  戻ってきたところなぜか蒼星石がぽかんとしている。
 蒼「いや、マスターのことだからてっきり『大事な大事な蒼星石が入ってないじゃないかー!』とか言い出して
   バックに詰め込まれちゃうものかと・・・。」
 マ「そんなことを考えたの?馬鹿だなあ・・・。」
 蒼「なっ、いつもいつもそういうこと言ってばかり、やってばかりのマスターのせいだよ!」
  自分の口にしたことが恥ずかしくなったのか、蒼星石が顔を赤らめながら反論する。
 マ「蒼星石をしまっちゃったら・・・もう普段が寂しくて生きていけないよ・・・。」
  言いながら蒼星石を優しく抱きしめる。
 蒼「やっぱり・・・、マスターって馬鹿なことを言ってばかりだよね。」
  蒼星石にあきれたように言われてしまう。
 マ「馬鹿で結構。君さえ傍にいてくれるのならね。」
 蒼「でも、それなら僕も大馬鹿だよ・・・。」
  蒼星石もこちらを抱きしめ返してくれる。
  二人で、しばらくそのままでいた。