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西の空の蒼が少し霞み、黄昏れている。
俺はというと、蒼星石に倣って薄着にうちわという格好で夕涼み。
…というのは言い訳で、扇風機が故障したから、修理に出す期間を耐え凌ごうというワケだ。
ただ、座っているだけでも汗を掻くようなくらい蒸し暑いというのに、扇風機の一つもないというのは相当辛い。
…よくもまぁ、こんな蒸し暑いのに蒼星石は一日中耐え切れるな…。少なからず尊敬する。
特に昼は日が一番照って暑いはずだというのに。
一応クーラーはありはするが、蒼星石がつけないのなら、俺が付ける道理もあるまい。
しかもクーラーは肌に合わない。
それに風鈴の音を聴くのはなかなかにして心地よい。なるほど、夏の風物詩だ。

蒼星石がそうめんを持ってくる。
「行儀悪いけど、今日は暑いからね、それに縁側で食べるのもたまには涼しいだろうし」
そういいながら、そうめんが運ばれてくる。蒼星石らしい気遣いだ。

西日も沈み、夜が本格的に始まる。運ばれてきた西瓜を食べながらまた縁側で涼む。
たまに流れる風は頬に当たって心地よい。
別に扇風機が無くても何とかなるもんだな、なんて思いながら空を見上げる。
ここ何日か天気もよくて空は星がよく見える、天の河がひときわ綺麗に。縁側で、風鈴がリンと鳴った。

ふと、横を見ると蒼星石は浴衣に着替えている。
風呂上がり、団扇を仰ぐ蒼星石は妙に艶っぽく見える。濡れた髪も、石けんの匂いも。
改めて見惚れ直す、…目が離れない。
「どうかな、似合うかな…?」
返答はしない…いや、できない。あまりにも可憐で。似合いすぎだ。これが世に言う蒼乗効果…もとい相乗効果…。
「どうしたの、マスター?」
顔をのぞき込んでくる蒼星石の顔がまた愛らしい。返答はできないから、何も言わず、ただ蒼星石を見つめる。
「そ、そんなに見つめられたら恥ずかしいよ、マスター」
そのままだまって唇を蒼星石に近づけていく。
「あ…マスター…」













「という夢を見たんだ」
「もう、お終いね」
「お前終わってるですぅ…」
「ダメ人間なのー!!」
「人として終わってるかしらー!!」

「……はぁ…、蒼星石…、俺の家に来ないかなぁ…」