「マスター、入るよ。」
その声に振り返ると、蒼星石が風呂場のドアを開けて入ってきた。
「あんまり見ないでマスター・・・・恥ずかしいよ・・・。」
「いつも見せてるのに何恥ずかしがってんだよ。」
「でも・・・・それとは別っていうか・・・・」
何が別なのだろうか、やっぱり女心は分からない。
「とにかく背中流すからそっち向いてね。」
蒼星石の体をもう少し眺めていたいとも思ったが、
機嫌を損ねる前にまず背中を流してもらう事にした。

「あの・・・・マスター・・・・。」
蒼星石は俺の背中をこすりながら恥ずかしそうに話しかけてきた。
「何?」
「その・・・前の・・・鏡が・・・」
俺は鏡に向かって座っているのだが、その鏡が気になるようだ。
蒼星石の意図は分かったが、俺はいつものようにとぼけた。
「鏡がどうかしたか?汚れてるんならキレイにするぞ。」
「うわぁっ!ちょっ・・・やめてよマスター!!」
「じゃあ鏡がどうしたんだよ?」
「その・・・見えるんだけど・・・」
「見えるって何が?」
俺は執拗に分からないフリをすると、蒼星石もある程度具体的に表現した。
「マスターの・・・それが・・・・だから・・・
向き・・・・変えてくれないかな?」
「でもそうすると蒼星石が見れないからなぁ。」
俺は鏡を向いたまま続けることを要求した、
ただ背中を流されるだけでは面白くない。
「じゃあ・・・せめて隠して・・・」
それに対し俺は、隠すだけなら後でどうにでもなると判断し、
蒼星石の要望を聞き入れる事にした。

「あっ・・・そうそう・・・あー、気持ちいい・・・うっ!」
「ちょっとマスター、変な声出さないでよ」
「別に変な声なんか出してないよ」
「いい加減にしないとやめちゃうから大人しくしててね。」
そう言われたら逆にいたずらしたくなるのが性というものだ。
俺は大人しくなったように見せかけといて、
少ししてから次の行動に移った。

「マスター・・・また・・・見えてるんだけど・・・」
「ウソ?ごめんな。」
とは言いつつも、隠すためのタオルを何度もチラつかせる
「ちょっとマスター!わざとでしょ?やめてよ!!」
蒼星石はそろそろ怒ってきたようなので、そろそろやめることにした

「よし、流すよマスター。」
そう言って蒼星石はシャワーで背中を洗い流した。
「いいよマスター、じゃあお湯に浸かろうね。」
「浸かろうって・・・お前も入るの?」
「そうだよ、一緒に入っちゃ悪いかな?」
「いや・・・全然OKだけどさ・・・どうした?」
「別に、ただマスターと一緒に入りたいの、それだけ!」
そして俺と蒼星石は一緒に湯船に浸かった。