今日は巴さんと一緒にジュン君の家に行った。眼の下につけ黒子をしてみた。ちょっとした遊び心だ。
「私とそっくりさんになったわね」巴さんが言った。
「雛苺をからかう位は出来るかもしれませんね」僕はそう答えた。

チャイムを押すと、雛苺が駆けてきた。
「あ~!トゥモエ~……?」目を白黒させている。ふふ、迷ってる迷ってる。

「あら、いらっしゃい……巴……?」あれ、真紅?
「い、いつの間に増えたの?あなたは一体……!?」真紅、僕だってば。ステッキを構えないでよ。

「あら~巴ちゃん双子さんだったのねぇ。お姉ちゃん知らなかったわ~」のりさんが目を丸くしている。

そろそろ誰かに気付いてほしいと思い、二階に上がって翠星石のところへ行った。

「おめぇはジュンの友達の……翠星石に何か用ですか……?」
警戒している目だ。人見知りの姉は巴さんにはまだ慣れていないらしい。おかしいよね僕妹なのに。

部屋にジュン君が入ってきた。
「おお、柏葉。下で姉ちゃんがお茶を用意してるから良かったら……。
 あと、この前のノート、助かった。ありがとな」そう言って机に向い、勉強を始めた。

なんか悔しかったので、家に帰ってマスターに泣きついて甘えようと思い、ジュン君の家を飛び出した。

マスターの姿を見るなり飛びつく。でも様子がおかしい。どうしたのマスター?
「と、巴ちゃん?一体どうしたんだい、ジュン君とケンカでもしたの?」

気が付いたらマスターは床に突っ伏していた。いつの間にか鋏で殴っていたようだ。
ため息をつきながら考える……アリスゲーム始めちゃおうかなぁ。


                            『酷似』完