【おっかなびっくり、リオの休日】
第2話)最初の15分で強盗さんに遭遇!
《ブラジル旅行記|リオデジャネイロ・セントロ・コパカバーナ・ファベイラ・マラカナァン》
カリオカ水道橋の下から大通りに向かって歩いていた。ふと後ろを振りかえると3人の黒褐色の男達が歩いていた。まさか強盗じゃないよな。散歩を始めてまだ15分も経っていないんだぜ。でもちょっと心配だな。僕はちょっと進路を変えて、歩道を右に曲がるそぶりから左に変えてみた。するとヤツらも同じように進路を変える。
「ヤバイ!」これは本物である。僕は焦って走り出そうとした。しかし、時すでに遅かった。あっと言う間に僕は屈強な黒人の大男3人に囲まれてしまった。
これはもう逃げられない。僕は左のポケットに入れてあった少額紙幣をばら撒いて立ち去ろうとした。しかし奴らは僕を囲んで「こっちを見てみろ」といった感じで、高く掲げた一人の男の右手を指差す。
そこにはナイフが鈍く光っていた。
「ヒェーーー」思わず声を上げ、手を広げた。そして、その手を広げた隙に、右のポケットに入っていた財布と、カメラとガイドブックの入ったショルダーバックは引ったくられ、ヤツらは風のように逃げ去っていった。時間にしたらほんの1~2分の出来事であった。
しばらく僕は何が起こったのかよく判らない感覚に襲われていた。そして無意識のうちにとぼとぼ歩いてホテルに戻っていた。なんと言うことだ。最初の散歩の15分で強盗にあってしまうとは、、、もちろんこんな経験は生まれて初めてである。
パスポートや航空券など本当に貴重なものは腰巻のなかで助かったのは不幸中の幸いであった。が、カメラとガイドブックがやられたのは痛い。現金も日本円にして1万円くらいはやられたか。
「もう早く日本に帰りたい」と思った。あと一週間もブラジルになんかいたくな~いぃぃぃ」
ブラジルに来る前、会合やらMLやらでいろいろな人から南米の治安についてアドバイスをいただいた。そして僕もそれなりの危険度意識は持って散歩に出かけたのだが、この様である。全く情けない!
ともかく警察に行くことにした。そしたらなんと警察はホテルの目の前!犯行現場から500mと離れていないところに警察があったのかぁ。。。
僕 :「盗難に会いました。カメラを盗まれた。」
ポリス:「そうか、いつ、どこでだ。」
僕 :「今さっき、近くです。」
ポリス:「そうか、じゃ車に乗れ。」
僕 :「車?」
ポリス:「そうだ。パトカーさ。犯人探しにいくぞ。」
僕 :「え”っ」
なんと、パトカーに同乗して犯人探しとなってしまった。パトカーは犯行現場のカリオカ水道橋付近を周回する。
ポリス:「どうだ、犯人はいるか?」
僕 :「いや、いないっスね~」
ポリス:「しょうがないな、じゃツーリストポリスに連れてくから、
そこで書類書いてもらえ。」
警官は僕をパトカーで海岸地区にあるツーリストポリスへ連れていってくれた。
ポリス:「ほら、あれがコルコバードの丘、こっちがリオスル・ショッピング
センター。ほらここがコパカバーナ地区だ。こっちの方がリトルビ
ット安全だぞ。」
道中、警官が市内案内をしてくれた。たしかに荒れ果てた感のあるセントロ地区と違ってコパカバーナ地区は、これぞリオ!って感じで華やかである。「おお、これなら一週間ぐらいいてもいいぞ」自分でも意外なほど気持ちの切り替えが早かった。
ポリス:「盗難は残念だったが、まあこうしてリオで一番安全なツアーに同乗
できたから良かったじゃないか。」
確かにパトカーツアーなら一番安全である。しかも無料だ。でももう2度とこんなツアーはしたくないゾ!
最終更新:2016年08月24日 08:10