(10)刺し傷以外の外傷
・遺体には胸の複数の刺し傷以外に、擦り傷もあることが新たに判明。犯人が林道から遺体を遺棄した際に斜面を転がった可能性がある。 時事05-12-3
・遺体には刃物による傷のほかにもすり傷があることが・・・犯人が有希ちゃんを殺害した後に遺体を斜面に投げ落とした可能性があるとみて
産経05-12-3
・手足や顔などに目立った傷はなかった。 読売05-12-3
・抵抗した際、手にできる傷はなかった。 茨城新聞05-12-4
・有希ちゃんの遺体にはすり傷があることが判明。 茨城新聞05-12-4
・体に残されていた数カ所の擦り傷は、林道から投げ落とされて斜面を転がる際についたとみられる。 朝日05-12-4
・遺体に複数あった打撲痕のうち一つは、ほおにあったことが 読売05-12-5
・遺体には転がり落ちたときにできるかすり傷もあり、 産経05-12-6
・女児の左側の頭やほおなどに打撲痕とみられる傷があったことや、手足にすりむき傷のように表皮がはがれていた部分があることがわかっている。 朝日05-12-6
・このうち左側頭部の傷は、表皮がはがれ落ちていた。こうした傷は、鈍器など硬いもので殴られた際にできるという。内出血の跡もあり、傷は生存中に付けられたものとみられる。 朝日2005年12月06日16時06分
・顔に殴られたような跡が 毎日05-12-6
・抵抗した際にできる傷や目立った打撲傷はなく、薬物を使用された形跡もなかった。 産経05-12-6
・頭の一部に傷があり、壁のような平らなものにぶつけた痕跡があることも判明 共同05-12-7
・頭部に打撃痕はなく、 下野05-12-8
・右ほおに殴られた跡があり、頭にも傷があった。 毎日05-12-8
・ほおなどにも殴られたか強く押さえつけられたかのような皮下出血の跡が数か所あった 読売 05-12-8
・顔には目立つような打撲痕はなく、胸の傷以外は擦過傷程度 週刊文春05-12-22
・遺体の首筋には点状の皮下出血が2カ所あったことが分かっている。 毎日06-12-1
■(コメント)
頭の左側の打撲痕、右ほおに殴られた跡があったかどうかさえよくわからないバラバラ報道。
時事、産経、茨城、朝日に「すり傷」の報道がある。朝日05-12-6によれば、「すり傷」は手足にあった。
「すり傷」は後に、粘着テープを剥がしたときに表皮がはがれた痕だと判明。(17)拘束参照。
(11)体表の血痕
・口から血を流していた。 下野05-12-3
・遺体には、血液が乾いた状態で付着しており、遺体を洗ったり、ふき取ったりした形跡はなかった。 産経05-12-5
・捜査本部は、犯人は有希ちゃんを殺害後、流れ出した血液をふき取ったか水などで洗い流した可能性が強いとの見方を
茨城新聞05-12-6
・遺体の背中に、血の付いた手で触ったような跡 毎日05-12-9
・遺体の背中には何者かが触ったような血の跡があったが、血は女児のもので掌紋も指紋も採れない状態だった。 朝日05-12-11
・遺体に、血がまだ乾いていない状態で付着していたことが10日、わかった。・・・合同捜査本部は、殺害から短時間のうちに有希ちゃんの遺体が現場に遺棄され、発見されたとの見方を 読売05-12-10
・背中には犯人が血の付いた手で触ったような跡もあったが、指紋は検出されなかった。捜査本部では「手袋をした犯行では」との見方が強まっている。 毎日05-12-31
・遺体の表面を何らかの方法でふき取ったような形跡もみられることから 下野06-1-31
・遺体に付着していた血液が少量で、犯人が犯行後に水で遺体を洗い流すなどした可能性があることも判明した。
・・・遺体を水で洗い流すなどしたため、傷口から再び流出した血液の量が少なくなったとの見方も捜査本部内に出ている。 下野06-5-31
・遺棄現場や遺体内に残っていた血液は少量で、ふき取った形跡もないことも分かった。 読売 06-6-1
・遺体が遺棄前に水で洗われた形跡があることなどから 下野06-6-1
・「遺体は妖精のように白かった。本来は多量の血液が残されているはずで、殺害後洗われたのではないか」(捜査幹部) 毎日(茨城)06-11-25
・遺体は血を洗い流され、性的ないたずらの跡はなかった。 産経06-11-30
■(コメント)
多くの傷があった胸周辺の血痕について触れている記事があまりない。血痕自体も少なかったと思われる。
しかし、体表の血痕という、こんな小さな範囲の事実についても報道はバラバラだ。
産経05-12-5、読売
06-6-1は、茨城新聞05-12-6、下野06-6-1他と正反対の記述となっている。次項目など、後の報道を総合すると、茨城新聞、下野側に分がありそうだ。産経は最後に遺体を「洗った」に転向している。
読売05-12-10で「遺体に、血がまだ乾いていない状態で付着していた」というが、遺体発見時においても、遺体の下部側に位置した傷跡からは流動性の血液が少しずつだが滲んでくるのは当然のことで、そのことだけを持って、「殺害から短時間だ」などと騒ぐようなことではない。
読売
06-6-1では「遺棄現場や遺体内に残っていた血液は少量で、ふき取った形跡もない」とあるが、遺棄現場や遺体内を拭き取ったのか(笑)。読売は遺体を洗ったことにも否定的だ。下野とかと逆。
この項と重複するが、「遺体洗浄の有無」については別項(21)を設けた。
(12)そのほかの遺体状況
・裸足だった女児の足の裏もきれいだった。 朝日05-12-3
・有希ちゃんの手のつめの間には、抵抗した際にひっかくなどすれば残っているはずの犯人の皮膚片などがなかった。 読売05-12-7
・捜査員は『こんな残酷な遺体は初めて見た』と言っている。 週刊文春05-12-22
・「遺体は妖精のように白かった。本来は多量の血液が残されているはずで、殺害後洗われたのではないか」(捜査幹部) 毎日(茨城)06-11-25
・「いくつもの事件を捜査し、遺体も数多く見たが、有希ちゃんの遺体だけは頭に焼き付いて離れない」。発見時に現場に入った捜査幹部は話す。 朝日06-11-30
・遺体の首筋には点状の皮下出血が2カ所あったことが分かっている。 毎日1年目特集06-12-1
・後頭部の毛髪にテープ片の一部が付着 下野07-3-9