戦国BASARA/エロパロ保管庫

光秀×濃姫(不倫モノ)4

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「みつひ、で……っ」
 触れていたくちびるが弱々しく動く。男は返事をして、濃姫と顔を近付けた。
長い髪の毛が、濃姫の顔の左右に垂れる。自分と正反対の色をしている髪の毛は、
間近で見ると処女雪のように見えた。
 濃姫は光秀の髪の毛を一束手にとり、それに鼻をうずめて空気を吸い込む。
形容しがたい、けれど安心してしまう彼のにおいを幾度も吸い込んで
「きれいね」と呟いた。呟いた彼女の瞳は、揺れていた。
 瞬間、どうしてだか光秀の頭に浮かびあがってきたのは、まだ『濃姫』という名を
貰い受けていない頃の女だった。魔王の嫁などと呼ばれていない、『帰蝶』のときの女。
「ああ……あああ……」
 腹の底から呻吟する声が出た。指の先にいる蝶に爪を立て、潰してしまいたい衝動に
駆られる。急に胸のうちに靄がかかった気がするのは、眼前の女が魔王の嫁に
なってしまったからではない。『帰蝶』だった頃の女をはっきりと思い出してしまった
自分が非常に惨めに思えてしまったからだ。
「あっ、あ、み、みつひ……、ふあ、ああっ!」
 ほとんど力任せに腰を打ちつけた。声が響くことを憂慮する濃姫が、手で口を隠したり
下唇をかんでしまうことは分かっていたので、光秀は彼女の口内に自分の指を突っ込んだ。
人差し指と中指で歯列をたしかめ、唾液で湿った舌をかるく引っぱる。
「は、はふッ……、ひふ、ひぅ……」
 口の中に入り込んできた手に舌を捕らえられ、ろくに発音できない。指にかかる、
とろりとした生ぬるい息が光秀の胸をおどらせた。
 纏わりつく肉襞から逃げるように男根を引き抜きかけ、また深部を目掛けて突き立てる。
この単純な律動に、どうしてこんなにも夢中になってしまうのか、光秀は不思議だった。
ただ快楽を得ることができるからだろうか。もしくは、濃姫の乱れた姿を
見ることができるからなのかもしれない。あるいは、一時でも錯覚を起こせるからか。
彼女が『濃姫』でなく、まだ『帰蝶』だという錯覚を。
「ふ、ふぅぅッ! はっ、はひっ」
 喘いでいるのか呻いているのか判別できない声を指に受ける。面白がって、
すこし強く舌を引っぱると、濃姫は苦しげに顔を歪めたが、それでも心から
苦悶しているというわけではないようだった。
 左手の先にいる蝶をそっと撫ぜ、光秀は目をつむる。
「ん、ふは、は、はっ、――ぅう!」
 ひとりきりの暗闇の中で、結合部から聞こえる音と、濃姫の声に耳をすませた。
ただよう女の香りを存分に肺のなかに取りこみ、腰を振る。内壁がわなないて
悦んでいるのを先端で感じた。求められている、と、そう思い及んだとき、
光秀の頭の奥でなにかが弾けた。
 女を壊さんばかりの力で腰を打ちつけ、女の声を聞く。苦しそうな息づかいに
含まれる興奮と喜悦。それは耳にすんなりと入ってきて、脳髄を蕩けさせてしまいそうだった。
「ああ……っ」
 男根を引き抜いて、濃姫の腹のうえに射精する。光秀は射精しているとき
「帰蝶」と無意識のうちに呼びかけそうになったのを、下唇をかんで我慢した。
彼女の言うとおり、声は出さないほうがいいのかもしれない。三度ほどにわたって
吐き出された精液は、男根そのものより熱く思えた。
 なだらかな腹部から顔に視線をやると、濃姫は目を閉じて涙をながしていた。
 ――どうして。
 どうしてあなたが泣いているのですか。男は、静かにそう思う。

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