戦国BASARA/エロパロ保管庫

暗闇遊び

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前触れもなく背後にわき出た気配に松永久秀は笑った。
その気になれば気配一つ感じさせずに現れる事も可能な相手なのだから。
「子猫が精一杯に爪を立ててじゃれる姿は愛らしい…そう思うかね?」
「さあね。どうでもいい」
暗に『子猫の爪』と揶揄された苦無を松永の首に突き付けながら女は平坦な声音で答えた。
常日頃の女を知るものならば耳を疑うような、人間味というものが欠落した声はしかしその柔らかな声質のせいか耳に心地良さを与えてくる。
背後に立つ彼女の顔は見えないが、きっと穏やかな微笑みを浮かべているだろう。
振り向かぬままに、苦無を持つ女の細い手首を握る。
つきりと尖った痛みがし、首に生温い流れが伝わるが松永は気にも留めず骨が軋むほどの力で腕を引いた。
「あ」
酷く気の抜けた声と共に、女の身体はあっさりと松永の膝の上に落ちてきた。
全く力の入っていない身体。反射すら抑えこんだ状態はかえって女の警戒を伝えてくる。
転がり落ちる寸前にくるりと柔らかく身体が回り、女は松永を見上げる姿勢でその痩せた身体を止どめた。
仄白く浮かび上がる顔がゆっくりと笑みのようなものを形作る。
松永も、ゆっくりと口の端を上げ、目尻を柔らかく緩めて見せた。
「こんばんは」
「今晩は」
囁くような声が重なり、薄闇に柔らかな余韻を響かせる。
「卿はいつも礼儀正しいな、いや感心感心」
「子供の教育は、まず見本見せてやんないとね」
くつくつと肩を揺らして笑う女の、未だ己の急所を狙う苦無を握る指を一本一本外していく。
きいん、と澄んだ音を立てて苦無が床に転がり落ちる。
横目でそれを追う女の尖った顎を持ち上げてくちびるを寄せれば、堪え切れないとばかりに女が忍び笑いを漏らした。
笑い声ごとくちびるを塞ぎ、かさついたそれに潤いを与えるように幾度も啄みながら白い顔を覆う額宛てを取り外して投げ捨てる。
乱暴な扱いに女は眉を顰めて松永の髷をぐいと引いた。
しかし松永に貪られているくちびるは大歓迎とばかりに自分から薄い舌を松永の口に捩じ込み強引に舌を絡め取り、やわやわと噛み付く。


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