キュロス


   彼女が放尿したのが街中に、そしてアジア全土に氾濫する夢を見たことが契機で
   ペルシア人カンビュセスに嫁入りさせたのち、さらにマンダネの陰部から生えたブドウの木が
   アジア全土を覆う夢を見、これはマンダネの子がアステュアゲスに代わって王となる予兆であるとして
   ハルパゴスに命じてこの子を山中に捨てさせようとするが、ハルパゴスが牛飼いのミトラダテスに
   この子を預け、ミトラダテスはたまたま同じタイミングで妻が死産した子の遺骸を身代わりにしてこの子を育てた。
   これがキュロス王であるとしている。

  • さらに、キュロスの育ての親になる、ミトラダテスの妻の名はギリシア語でキュノ、メディア語でスパコと言い、
   これは「犬(キュナ)」にちなむという。
   ヘロドトスのこの記述は、本来ローマのロムルスなどのように、犬に育てられたという伝承があったのの
   合理的解釈による記述なのではないか、とする説もある。





      参考文献
『歴史(上)』ヘロドトス


最終更新:2015年07月16日 16:12