手原遺跡


  • 八世紀後半から十二世紀にかけての遺跡。

  • 平安時代の地層から、銭貨を入れた甕を十文字に配して埋めた遺構が発見された事が
   2015年1月に発表された。

  • 古代銭「富寿神宝」各5枚ずつが計5つの甕に入れられ、これを十文字に配置、
   さらに四隅にあたる部分にそれぞれ深めの皿が伏せた状態で置かれていた。
   他、周辺からは甕の蓋にしたと見られる皿、土を丸めて焼いた玉、桃の種なども見つかっている。

  • こうした埋納遺構は平城京、平安京に数多く見られるが、大抵は建物の中央に一つ配するのみで、
   このような配置の遺構は初めてであるという。

  • 他に類例がない事から、密教の影響ではないかとする説もあるとか。

  • また、この周辺に、和同開珎や神功開宝などの古代銭を入れた杯が埋められているのも発見されており、
   おそらくはこうした地鎮祭祀が数十年にわたって継続していた事を示すのではないかとのこと。


      参考文献
朝日新聞デジタル 2015年1月22日記事
京都新聞2015年1月23日記事
最終更新:2015年01月23日 13:41