- オウィディウス『変身物語』では、若くして亡くなった妻エウリュディケを追って冥界に降り、
そこで竪琴と共に歌って冥王や
プロセルピナを感動させ妻を連れ帰す事を許されるも、
決して後ろを振り返ってはならないという条件を守れずに結局妻を連れ戻せなかったという話を載せる。
その後、
バッコス信者であるトラキアの女たちに惨殺されている。
- アポロドーロス『ギリシア神話』にも同様の記事が載る。
オルフェウスは
ディオニュソスの秘教(ミュステーリア)を発見し、
狂乱女(マイナデス)たちに引き裂かれてピエリアに葬られたとする。
アルゴー船が
セイレーンのそばを通った際には、オルフェウスが対抗して歌を歌うことで
他の乗員を船に引きとめたという。
そのヘラクレスに竪琴で打たれて死んだとのこと。
- アッリアノス『アレクサンドロス大王東征記』第一巻に、大王が反乱したテバイを陥落させて
本国であるマケドニアに戻り祭礼を開いていたところ、オルフェウス像が絶え間なく汗を流すという奇瑞が起こったという。
占い師アリスタンドロスはこれを、後世の詩人たちが大王の功績を詩に作り歌に歌うのに
大変な労力をかけるであろうという予兆だと述べたとか。
参考文献
『変身物語(下)』オウィディウス
『ギリシア神話』アポロドーロス
『アレクサンドロス大王東征記(上)』アッリアノス
最終更新:2017年11月01日 03:36