ホメロス

  • 『イーリアス』『オデュッセイア』の作者とされる人物。

  • 研究により、『イーリアス』『オデュッセイアー』がイオニア地方の方言で綴られている事が知られており、
   おそらくホメロス(もしくはこの両叙事詩の作者)はイオニア地方の出身者であろうと
   考えられている由。

   ホメロスの埋葬地であるとする記述がある。



  • ヘロドトス作『ホメロス伝』によれば、その本名はメレシゲネス。
   母がメレス河の川辺で産んだ子である事が名前の由来とする。
   また同作によれば、「ホメロス」とはアイオリス地方キュメで盲人を表す方言で、
   この名がやがてメレシゲネスの名前として定着した、とする。

  • 『ホメロスとヘシオドスの歌競べ』では、ハドリアヌス帝の時代に、
 デルポイの巫女がホメロスの出身地と両親について尋ねられた際に、
 生まれはイタケの国、父はテレマコス、母はネストルの娘エピカステであると答えた、
 という逸話が載る。
(zsphereコメント:テレマコスはオデュッセウスの息子。つまり、『オデュッセイア』を
          ホメロスにとって祖父にあたる人物の冒険譚であり、だからこそオデュッセウスを
          大いに偉大に描いているのだと、この書の著者が見ているということ)


      参考文献

『古代ギリシアの歴史』伊藤貞夫
『プリニウスの博物誌 Ⅰ』
『イリアス(下)』ホメロス
『仕事と日』ヘシオドス



最終更新:2016年02月25日 03:16