【おっかなびっくり、リオの休日】
第1話)憧れのリオ、でも何だか変
《ブラジル旅行記|リオデジャネイロ・セントロ・コパカバーナ・ファベイラ・マラカナァン》
30時間以上も飛行機に乗ってやっとリオの空港にたどり着いた。サンバにビーチに水着美女がいっぱいのブラジルの楽園だ!ヤッホーな気分で飛行機を降りたのだが、、、、信じがたいほどリオの空港は寂れている。というか工事現場のような殺伐とした雰囲気が漂っている。
ここが本当に世界中のツーリストが憧れるあのリゾート地なのだろうか? そういえばリオは治安が悪化していて、空港でもしょっちゅう盗難があるという。僕は気を引き締め直した。
さあ、まずは両替だ。やっとのことで空港内の銀行を捜し出す。国際空港だというのに表示が分かりにくいッたらありゃしない。さあ、トラベラーズチェックをブラジル通貨のヘアルに変えよう。すると、
銀行のおっさん:「できないよ」
僕 :「えっ!」
銀行のおっさん:「できてもコミッション高いよ。1枚20ドルだよ」
僕 :「えっ~~!」
なんということだ、これでは現地のお金が手に入らないではないか! せめて、ほのぼのレイクはブラジルにないのか?ジーコがCM出てたじゃないか!!
銀行のおっさん:「第2ターミナルにコミッション安いところがあるからそこに行きな」
なんだよ、初めからそう言ってくれ。そして僕は恐ろしく案内の不親切な空港の中をうろうろしながら、やっと第2ターミナルの某Aメックスの両替所にたどり着いた。結局、飛行機を降りてから空港を出るまで2時間くらいかかってしまった。まあブラジルってこんなものなのだろう。
タクシーで街中へ向かう。日曜の午後3時過ぎ。日はまだまだ明るい。僕はまぶしい太陽と美しいビーチが車窓から眺められるものと期待していた。ところが、、、
国際空港から市街地までの一体は港湾地帯で、はっきりいってガラが悪い。というか、スラム街が広がっている。赤レンガを積んだだけの粗末な家がびっしりと丘の上まで埋め尽くしている始末だ。
タクシーは街の中心、セントロ地区に差し掛かった。実はこのセントロ地区、近年治安悪化が著しいリオにあってもさらに危険とされているところなのだが、僕は街の中心が好きなのでとりあえず初日はここにホテルを予約しておいた。この辺りはさぞかし賑やかだろうな、思っていたのであるが、、、なっ何だこれは。
人の気配が全然ないぞ!
まるでゴーストタウンのようだ。たまに通りすぎるのは、おっかなそうな上半身裸の黒人さんくらい。リゾート気分は微塵もない。
タクシーはホテルに停まった。今日はまあ、明るいうちにこの辺りを散歩するだけにしておこうっと。
一休みしてすぐに辺りを散歩に出かけた。近くにカテドラルがあるようだ。そこに行ってみよう。僕は地図を頼りに街中を歩く、が、あまり通行人は見かけない。大都会の真中だというのにいったいどうしたことだろう。僕は微かな不安を感じた。そしてその不安は不幸にも的中してしまうのだが。。。
やがて巨大なカテドラルが現れた。しかし今日は日曜で中には入れない。すると、カテドラルのやや南側に白く美しいアーチが印象的なカリオカ水道橋が見えた。僕は思わず写真を一枚撮ってしまった。
それが間違いだったとは、そのときは知るよしもなかった。
水道橋の下を歩きながら大通りに向かう。僕の後ろから3人の男たちが付けてきたのも知らずに、、、、
最終更新:2016年08月24日 08:08