【タイ語でGO?-東北タイ・イサーンの旅】
第4話)女子高生No1の街
《タイ旅行記|ウドンターニー|ナコンパノム|ムクダーハーン|ウボンラーチャターニー》
バスに揺られてラオス国境の街、ナコンパノムに到着した。メコン河を挟んだ対岸には、はるかにラオスの深い山並みが見渡せる。僕は「リバーサイドイン」なる岸辺の宿にチェックインする。名前はハイカラだが所詮は安宿、シャワーの水の出が今一。でも、眺めだけは5つ星だ。
さて、観光局に行って地図をもらってこよう。メコン河に沿って美しく整備された遊歩道を500メートルほど行くと、ナコンパノムの観光事務所があった。相変わらず外は猛暑だが館内はキーンと冷房が効いて気持ちよい。さて、係りの人はどこかなぁ?と様子をうかがう。そして僕は思わず笑みを浮かべてしまった。
受付けは制服を着た女子高生たちであった。ここはアルバイトに仕事を任せきっているようだが、職員の怠慢に感謝!である。
さてさて、それでは早速「地図をください」と彼女たちに話しかけてみよう。どんな反応を示してくれるかなぁ。ウキウキ!
僕(タイ語で):「地図をください。」
女子高生たち : ??
あれ、上手く通じない。
僕(タイ語で):「地図をください。」
女子高生たち : ??
声調が違ったのだろうか。もう一度トライしてみよう。
僕(タイ語で):「地図をください。」
すると
女子高生たち : ギャハハハハ、ギャハハハハ
なんでそんなに大笑いするのぉぉぉ。
と思ってすぐに合点がいった。やはり発音がまずかったのである。タイ語で地図は「แผนที่(パェンティー)」という。それを英語の「パン●ィー」と思われてしまったのだ!おいおい勘違いしないでおくれ~。僕は「パン●ィーください」って言ったわけではないんだよ~。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
夕方、街の屋台街をうろつく。鳥肉をあぶる香ばしいにおい、炒め物が踊る中華鍋、色鮮やかな南国フルーツの数々。アジアの屋台は見ているだけで楽しい。
ふと一軒のデザート屋らしき屋台を発見。これは何というスイーツだろうか?僕はオバチャンに聞いてみた。
僕 :「それは何?」
おばちゃん:「コムワン(と僕にはそう聞こえた)だよ。」
僕 :「それはタイ語でこうかくの?」
僕はメモ帖にあてずっぽうで書いてみた。すると
おばちゃん:「ギャハハハ、全然違うよ、ギャハハ」
またまた僕のプライドは消え去ってゆく。
タイ語は同音異文字が多い。さらに言うと日本人には同じ音に聞こえて実は違う音がいっぱいある。外国人が耳から聞いて書き取るのは至難のワザであるのだが、オバチャンは手加減なしに豪快に笑い飛ばしてくれる。
僕 :「じゃここにタイ語で書いてくれ。」
するとオバチャンもじもじし始めた。どーやら文字は読めても、書けないようである。タイ語の先生も言っていたが、東北タイあたりでは文字が書けない人もまだまだ多いようだ。オバチャンは隣の屋台を切り盛りしていた女子高生らしきの女の子を連れてきた。ウキウキその2だ!
彼女は正しい綴りで書いてくれた。そしてそれをよーく読むと「カノムワーンルアムミット」となる。どーしてこれを僕は「コムワン」と聞きとってしまうのだろう。情けない。
女の子 :「あなたどこから来たの?」
僕 :「日本からさ。」
女の子 :「えっ!」
女子高生風は、メモ帳を取り出すと驚くべき行動にでた。そして自分の名前を書き出したのだが、そこにはしっかりとカタカナで「プーペー」と。
えっ!日本語じゃん!!
聞くと彼女は学校で少し日本語を習っているのだという。この「プーペー」ちゃん、名前は変だが、顔はかわいい。こんなタイのド田舎で、自分の名前を日本語で書けるタイの女の子と、同じくに名前ならタイ語で書ける僕。これを運命と言わずして何と言おう。
しか~し、残念なことに某カルチャーセンターのタイ語テキストには『女子高生のくどき方』なる章はなかった。そして、そもそも「●+1」級の語学力では後が続かない。運命の出会いは一瞬で終わってしまった、、、、、
まっ、とりあえずここナコンパノムは「タイNo1の女子高生の街」と勝手に僕が決定することにしておこう。
・
最終更新:2016年08月26日 21:52