【東チベット‐幻の僧院都市を目指せ!!】
第3話)ボラれてたまるか!
《東チベット旅行記|成都|丹巴|甘孜|康定|アチェンガルゴンパ|》
成都(チョントゥ)から丹巴(タンパ)までは約7時間のパス旅。都心の渋滞を抜け山に入る。長いトンネルを抜けいつしか高山地帯にバスは入っていた。
車窓からは小さな旗を連ねたタルチョー(チベットの祈祷旗)が目立つようになり、チベット文化圏に突入していることを実感させる。
そこからまた幾つものトンネルをくぐり、曲がりくねった道を登りバスが丹巴(タンパ)に到着したのは夕方6時前であった。
丹巴(タンパ)の滞在は一泊を予定していた。もう少し早く到着していれば周辺のチベット族の村を訪れるつもりでいたが、この時間だと無理だろうと予想していた。だが、ここは随分と日が長く太陽の位置はまだ当分沈まない位置にあった。
「50元(約¥850)で甲居(チァジュ)までどうだ?」とタクシーの運ちゃんが声を掛けてきたので行っみることにした。甲居(チァジュ)とは郊外のチベット族の村で、山合に独特の装飾を施された建物が点在していることで知られた観光エリアだ。まだ日没までには時間があるので、タクシーで往復するにはちょうどいいだろう。
甲居(チァジュ)の村の入口で「入場料で50元(約¥850)かかるぞ、いいか」と運ちゃんに言われた。もちろん必要なお金は払うつもりだ。だが運転手は特に入場料払うこともなく村に侵入していった。
チベット族の村は見ごたえがあり、多くの観光客が訪れていた。一通りの観光を終えると
「お前の宿はどこだ」と運転手が尋ねてきたので丹巴(タンパ)の地図を示して「ここだ」と指差すと。
「なんだ、甲居(チァジュ)ではないのか、じゃ往復で100元(約¥1700)だ」
そうかそういうことだったのか、実は往復50元は安いなと思っていた。
こうして甲居(チァジュ)から丹巴(タンパ)に戻る。意外にも丹巴(タンパ)の街中は観光客の車が多く渋滞が起こっていた。そして間もなく宿の前というところで運ちゃんが「200元(約¥3400)だ」とほざいた。
「タクシー代往復100元、入場料50元、道が渋滞したので50元、全部で200元だ。」
これにはオイラも久しぶりにブチ切れた。タクシー代の往復100元‐これはまあ問題ない。 入場料50元‐これを払う相手は村の管理局だ。なんでお前に払わねばならないのだ!! 最後に渋滞したから50元‐なんだ、取って付けたようなこの理由は!!
オイラは100元札を叩き付け、そそくさとタクシーを飛び降りたのであった。
そして「F**K YOU」に相当する中国語を覚えねば、と強く心に誓ったのであった。
最終更新:2019年05月26日 08:32