【泰緬鉄道の跡を追う? = タイ・ミャンマー陸路ノービザ国境越えの旅】
第2話)プーナムロン=ティーキー国境超え:Part1

《タイ・ミャンマー旅行記|カンチャナブリー|ダウェイ|モウラミャイン|ノアラボーパヤー》

タイ南部に新たにミャンマーとの国境が開通した。タイ側の国境の街プーナムロンまではカンチャナブリーからバスが出ている。その乗り場は前日に調べてあったのですぐ発見することができた。目の前にあるタイ語とミャンマー語で行先が併記されたマイクロバスがそれである。

タイ・ミャンマー旅行記|国境の街プーナムロン行のバス
国境の街プーナムロン行のバス

プーナムロンまで料金は50バーツ(約¥180)。60km程の道のりを小一時間ほどかけて走り抜け国境の街に到着。荷物を降ろし出国ゲートまで歩いて行く。

そのゲートに向かう乗客の中にカタコトのタイ語を操る東洋人のオジさんがいた。カルチャーセンターで多少タイ語を噛ったことがあるオイラよりはだいぶ流暢だが、ネイティブでないことは明らかだ。ん、まさか日本人?

  クン ペン コン アライ
 「คุณเป็นคนอะไร(あなた何人)」と尋ねてみると

  コン イープン クラップ
 「คนญี่ปุ่นครับ(日本人です)」と驚きの答えが返ってきた!!

オジさんはバンコク在住で、何か事業をやっているらしい。時折こうして周辺国を旅しているのだと言うが、随分と変わった人がいるものだ。

ん、変わった人? 待てよ!! よくよく考えると相手もおいらのことを同じようにタイ語を話す変な奴と思ってないか?? まあ、いっか。

お互い目指すのは、この国境を越えて西に150kmほど行った先にあるダウェイという街だ。

タイ・ミャンマー旅行記|タイの出国ゲート
タイの出国ゲート

「タイの出国ゲートからミャンマーの入国ゲートまでは4キロ程あるよ。車を捕まえなくちゃ」とおじさんが忠告する。

 オイラ 「あの辺りにバンがいっぱい並んでるからあれに乗ってけばいいですね」

 オジさん「あれはミャンマーには行かないよ」

 オイラ 「えっ、じゃ、どこに行くんですか?」

 オジさん「カジノだよ」

 オイラ 「カジノ!!」

そういうことか!! タイ人は賭け事が大好きである。にもかかわらず一応国内では法律で禁止されている。だが、出国ゲートを超えた中立ゾーンではカジノを運営することが許されており、事実カンボジアやラオスとの国境地帯はカジノが乱立している有り様だが、まさか開通して間もないこのミャンマー国境にもうカジノが作られていたとは!!

タイ・ミャンマー旅行記|カジノ行きミニバンの列
カジノ行きミニバンの列

カジノ行きミニバンは列をなして客を待っているのだが、ミャンマー入国ゲートまではどうやって行けば良いのだ。

するとおじさんは現地人と交渉をし始めた。

 「ミャンマー入国ゲートまでタクシーで150バーツ(約¥540)だって言うけど、どう?」

少し高い気もするが他に方法がない。それで行くことにしたのだが、現れたタクシーはバイクであった。その横にリアカーが括り付けられサイドカー状態なっており、何とか大人二人と荷物を載せることはできる。

タイ・ミャンマー旅行記|国境越えのバイクタクシー
国境越えのバイクタクシー

綺麗に舗装されたタイ側の道を10分ほど走りミャンマー側ゲートに到着。すると景色が一変した。ミャンマー領の道路は未舗装で土埃がたち、空気がうっすら茶色く濁って見える。国境を超えるといきなり30年前にタイムスリップしたような錯覚におちいる。

タイ・ミャンマー旅行記|ミャンマー領 ― 空気がうっすら茶色く濁って見える
ミャンマー領 ― 空気がうっすら茶色く濁って見える

サイドカータクシーは平屋建ての入国管理事務所の前で僕たちを下ろした。

ノービザでこの国境から入国できることになってはいる。だが果たしてこの辺境の役人たちまでヤンゴンからの通達は行き渡っているのだろうか?

一抹の不安を抱えつつ、ここからミャンマーの旅が始まった。

(続く)


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最終更新:2019年02月25日 23:21