【海あり山ありエアコンなし-南インド・ケララの旅】
第1話)インドビザを取得する
《南インド ケララ
旅行記|トリヴァンドラム|アレッピー|クミリー・テッカディ|コーチン》
「この書類は受理できません。書き直して持ってきて下さい!!」
受付のインド人職員の冷たい反応に僕は動揺を隠せなかった。ここは東京港区芝にあるインドビザセンター。翌月のインド旅行に備え観光ビザの申請に来ていたのだが、朝一で書類提出するだけならさほど仕事にも支障はないと踏んでいた。しかし、書き直しとは想定外である。
実はインドビザを申請したのは今回が初めてではない。5年前にインド旅行を計画した際に取得した経験はある(その時は直前で都合が悪くなり旅行をキャンセル、結局ビザも使わずじまいに終わってしまった)。今回も同じように記入したはずなのに、なぜ書き直しなのだ!!
「パスポートの発行はどこですか?」
「日本ですよ、ちゃんとJAPANと記入してるでしょう。」
「日本のK県ですよね、ちゃんとK県まで記入してください。」
今まで様々な国のビザを申請してきたが、パスポート発給の都道府県名まで記入を求められたことは一度もない。前回のインドビザのときだってそんなことを指摘された覚えはない。それに、そもそもパスポートに発給地の都道府県名などどこにも記載はない。なのになぜK県の発行だと分かったのか!! おそべしインドの捜査力!
ともかく書き直し、正確に言うとインドビザ申請は専用サイトで項目を入力しプリントアウトして持ってくるスタイルなのだが 、つまり入力項目の修正が必要ということである。
「こちらのPCで修正したいのですが…」と聞いてみと
「修正はできません、最初から新たに全部打ち直して持ってきてください。」
な、なんという非効率な!
「あと写真もこれではだめです。ちゃんと基準にそった写真でお願いします。」
写真もダメだと。それは変だろ、5年前申請した時と同じ写真を貼っているのだ。そのときOKだった写真が何でダメなのだ!と口に出かけたところで引っ込めた。 ー5年前の写真と分かってしまったら書類が通る訳がない。
「あそこで撮ってください。」
見るとそこにはインドビザ用に焦点が合わせられた自動撮影ボックスが鎮座していた。商売上手すぎだぞ、インドビザセンター!!
ともかくその場で一から入力する時間はなく、後日出直しとなった。
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翌々日、無事申請を済ませ、ビザの受取り日を確認する。
公式サイトや館内モニターは、旅券の受領時間(=ビザ受取り時間)として、
月曜日~金曜日
10:00~12:00 15:00~17:30
と、案内している。
ところが、館内の掲示板には受付時間の変更として、
月曜日~金曜日 受領受付 15:00~17:30
と貼り紙が掲示され、ビザ受取りは午後のみとされている。いったいどちらが正しいのだ!!。平日に受取りに行くにはそれなりの段取りが必要なのだ、はっきりしろ!ビザセンター。
館内モニターと掲示板で、ビザ受取り時間が違う。どちらが正しいのだ!!
「センターでの受け取りはありません。全て宅急便で届けることになります。」
そのどちらでもない答えが職員から返ってきた。えっ、じゃ公式サイトや館内モニターや掲示板はなんのためにあるのだ!
いや待て、これがインドなのだ。幾らITが発達しようが、役所の文書に記載があろうが、正確な事情は現場の担当者じゃないと分からない。
インドとはそういうもの。---旅のレッスンはビザの取得から始まっていた。
最終更新:2016年08月24日 10:54