【国がまるごと博物館・キューバの旅】
第10話)最後の買い物
《キューバ旅行記|ハバナ|マタンサス|トリニダー|オルギン》
ヴィンテージ電車の見物を終えマタンサスの街中へと戻る。実はもうこの日の夕方のフライトでキューバを離れなければならない。
おや、道端で美味しそうなフルーツを売っている。どれ、最後の買い物をしていくか。
「この マンゴー、カットして売ってくれ」
僕は身振りでそう伝えた。濃厚なアップルマンゴーがワンカットたったの10人民ペソ(約¥54)。いやー安いなぁ。
ジューシーなマンゴーの切り身を頬張り立ち去ろうとしたその時である、フルーツ売りの親父が声をかけてきた。
「お前、これ忘れるな」(←たぶん、そう言ったのだと思う)
親父はカットしたマンゴーの残りを指差した。え゛っ、じゃ10人民ペソ(約¥54)はカットした値段でなく、丸ごと一個の値段だったのか!!
この大きさのアップルマンゴーが丸ごと一個でたった¥54!!
日本でこの大きさのアップルマンゴーを買ったら、例えば宮崎産マンゴーなら一個¥6~7,000はするだろう。それがたった¥54なのか!!
凄いぞキューバ!! ああん、帰りたな~い。
ともかく僕は、自分の生涯高級マンゴ摂取量?の推定3倍を一気食いした。
こんなにお得と知っていれば初日から毎日マンゴー食いまくってたのにぃ。全くどうして旅はいつも終わりかけになったころ、隠れた楽しみが見つかるのだ。
こうして未練たらたらのままキューバの休日は終ってしまったのだった。
最終更新:2016年08月24日 07:57