【国がまるごと博物館・キューバの旅】
第5話)キューバの民泊=カーサ・パルティクラーとは

《キューバ旅行記|ハバナ|マタンサス|トリニダー|オルギン》

出発前、キューバの宿の予約に困ってしまった。B○OKING.COMとか、H○STELWORLDとか、メジャーな旅行サイトを検索しても、ことごとくキューバの宿だけが取れない、というか登録すらされていない。

どうしよう?と旅仲間に相談したら、

  「宿なんか予約しないで現地で探せばいいんじゃない、昔はみんなそうしてたじゃん」

と。おお、そうだ、ほんの少し前まで、僕だってそんな旅ばかりしていたではないか。しかしネットが世界の隅々まで普及し、中国の片田舎の安宿までウェブ予約できる時代になり、いつしか事前に予約しておくのが旅行前の儀式となっていた。

キューバ初日、オルギン着は夜である。せめて一泊目ぐらいは宿探しでハッスルしたくない、なんとかならないものかと調べていくと、あった、あった。キューバの民泊=カーサ・パルティクラー を専門に扱う MyCasaParticular.com(以下 MyCasa) というサイトが。

キューバ旅行記|MyCasaParticular.com
MyCasaParticular.com

近年キューパでは私営ビジネスが徐々に解禁されだした。社会主義とはいえ、もはや個人個人の生活を国家が支えることはできないから、自分の食いぶちは出来るだけ自分で稼いでね、という政府の苦しい立ち位置が透けて見える方針であるが、それに呼応し、自宅を客に提供するだけという参入障壁の低さも相まって、民泊業を始める市民がどっと増えた。

キューバ旅行記|Casa Particular Holguin Hostal Tunturuntun
自宅の一室を開放して民宿を開業!!

それを取りまとめた MyCasa は、今急成長のAirbnbキューバ版といったところである。で、試しにトリニダーの宿を検索すると、出るは、出るは、154件もの宿が!!

今回オルギン、トリニダー、ハバナ、マタンサスと全ての宿を MyCasa で予約したが、概ね一泊20~25ユーロ相当のところが多く、お値段はとてもリーズナブル。そしてどこの宿のオーナーも、家族もフレンドリーで満足度はとても高かった。4CUC(約¥540) 程度の追加で朝食も用意してくれる。

キューバ旅行記|Casa Particular en Trinidad Casa Ana Mary y Pablo
4CUC(約¥540) 程度の追加で朝食も用意

しかし MyCasa の予約には落とし穴があった。一回の予約で10ユーロもの手数料を取るのである。20ユーロの宿に10ユーロも手数料をとられてはたまらない!! しかし一度に複数の宿が予約できるので、今回4都市5泊分の予約を一度に行った。手数料はこの1回の予約に対する10ユーロのみで済んだ。これなら1泊あたり2ユーロ相当だから、まあ許容の範囲だ。

と思ったのもつかの間、予約ミスをしてしまった。最初に予約したトリニダーの宿はオーナーがスペイン語しか話せない。宿を検索する際、オーナーの話せる言語の設定をミスしてしまった。

で、その一件だけキャンセルし、新たに英語の話せるオーナーのいるカーサを予約。お陰でこの分だけ1泊25ユーロの宿に10ユーロの手数料を取られてしまった。トホホ~。


それでも、ネット予約しておいて良かったと思う。

キューバ旅行記|Casa Particular en La Habana Habana Colonial
家の番地表記だけが頼り。宿泊業やってます感はまるでない。

なにしろ泊まるのは普通の民家なのだ。家の表ににポツンと民泊やってますってステッカーが貼ってあるものの、実際のところ、果たしてここは予約した宿なのかと一瞬不安がよぎる。住所にある通りの名前と番地だけを頼りに恐る恐るブザーを鳴らすが、いつも親切なオーナーが暖かく出迎えてくれてほっと一安心といった感じなのだ。

10ユーロの追加手数料は余計だったが、まあ良しとしておこう。

(続く)


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最終更新:2016年08月24日 07:50