【ハノイの灼熱-アジア杯とお手軽観光】
第5話)こぼれた砂糖きびジュースは戻らない

||ベトナム旅行記|ハノイ|ミーディンスタジアム|フォン寺||

フォン寺ツアーの翌日はもうベトナム最後の日だ。僕を含め殆どのメンバーは夜の便で帰国の途につく。最終日はふとした思い付きで「料理教室でも行ってみるか」と提案してみると、「普段、料理なんかしないから面白そうじゃん」と実行決定!!

料理教室は旧市街の Little Denmark というカフェレストランが開催している。朝のうちに申し込み、ランチタイムの終わった午後2時ごろからレッスンがスタート。まずは市場見学へと出かける。カフェ近くの市場をシェフとまわりながら、食材の説明をしてもらうが、まあ食材の買出しというわけではないので、ほとんどただの散歩である。

その後カフェ2階のキッチンで講習が始まった。

まずはベトナム名物の生春巻きから。用意された具財をカットし、湿らせたライスペーパーで巻くだけなのであるが、この包むのがなかなかが難しい!! ぎゅっと押さえながら巻いても異様に巨大になってしまう。お店で出てくるような、上品で小ぶりな巻物にはどうしてもなってくれない。四苦八苦した挙句出来上がったのは、形もイビツでところどころ穴の開いた「生春巻き"風"」だ。

次に作るはフライドライス。しかし料理に不慣れな僕らはフライパンさばきが上手くいかず、「違う、こうやって返すんだよ」とシェフから手取り足取り指導を受けるも、具材がボロボロ周りに飛び散る悲惨な状況に。 嗚呼こぼれたお米がモッタイナイ!! ペトナムのお百姓さん、ゴメンなさい!!

ともかく完成!!ベトナム料理、さあ、試食だ
ともかく完成!!ベトナム料理、さあ、試食だ

ともかく不細工ではあるが無事2品が完成!! さぁ、お楽しみのお食事タイム。ところが2品とはいえ結構なボリュームで、昼食は勿論抜きでここへ来たものの、全部は食べきれない。 タッパーでも持ってくれば良かったぁ。 嗚呼またまたモッタイナイ!! ペトナムのお腹をすかしたストリートチルドレンの皆さん、ゴメンなさい!!

料理教室が終わり、夕方のホアンキエム湖を散策。通りは数え切れないバイクが縦横無尽に走り回る喧騒の世界だが、湖沿いは木陰が多く暑さも和らぎ静かな雰囲気が漂っていた。

ホアンキエム湖周辺を散策
ホアンキエム湖周辺を散策

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その夜から翌朝にかけて、まだ旅を続けるKさんを除いて、僕らはそれぞれのフライトに合わせハノイを飛び立っていった。

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帰国した日の夜、テレビをつけると「日本vsベトナム」を中継していた。つい4日前に僕らがいたミーディンスタジアムが画面に映っているのは何か不思議な感じがする。

試合は予想に反しベトナムがオウンゴールで先制!! このときペトナムに残っていたKさんは、バチャンからハノイに戻る路線バスに乗っていた。試合はバス内でもラジオ中継されており、Kさんは

  「乗客から大歓声があがってましたよ!!」

と、ベトナム人の喜びようを伝えてくれた。

試合は結局、地力に勝る日本が4-1で圧勝するのだが、もしKさんが試合終了時にバスに乗っていたら状況はこうだ。ボコボコにされていただろう。

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彼がバスに乗っていたのがベトナムの得点時だったのは幸いだった。

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日本には惨敗のベトナム代表だったが、裏試合でUAEがカタールに勝った結果、グループリーグ2位での決勝トーナメント進出が決定。これを受けて国民は狂喜乱舞し、街にバイクで繰り出し、隊列を組み「ベトナム・チャンピオン」と絶叫したという。

熱狂ハノイ市民-アジア杯決勝トーナメント進出で(0:23)

今大会最大の見所。それはこの大フィーバーだったんじゃないか!! しまった、もう少し長めの旅程にしておいたらナマでこの乱痴気騒ぎを目撃できたのに、、、

悔やんでも、こぼれた砂糖きびジュースは戻らないのだった。


=FIN=


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最終更新:2016年08月27日 18:34