【ハノイの灼熱-アジア杯とお手軽観光】
第3話)ここはベトナム?それとも中東?
||ベトナム旅行記|ハノイ|ミーディンスタジアム|フォン寺||
サッカー協会でチケットを受け取った後、夕方の試合までしばし市内を観光。
大会前は雨季ということで天候が懸念されたが、いざハノイに来てみるともう灼熱地獄だ。雨予想なんかどこ?ってほどの晴天続きなので、ダラ~ダラ~と過ごすに限る。
文廟を訪れ民族楽器の無料演奏会に癒されたり、ヌーベル・ベトナミーズ・レストランのランチで小洒落たりと、ベタな観光客になりきる怠惰な僕ら。
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夕方、キックオフに合わせタクシーで郊外のミーディンスタジアムに繰り出す。
「わっ、ここが本当にベトナム?」
市内のごちゃごちゃ感とは打って変わって競技場周辺だけは未来都市のようで、およそベトナムらしくない。
大きな国際イベントらしく、競技場前にはスポンサー企業の展示ブースが並ぶも、そこはやはりベトナムだ。自動車ではなくバイクメーカーのブースが占拠していた。経済発展著しいベトナムと言えど、まだまだ自動車は高値の花の発展途上国だ。
しかしコンパニオンのおネーちゃんはキレイどころがわんさかいるぞ。ビバ!ベトナム。美女度に関しては十分先進国じゃないか。
さあ、アジア最高峰のチームを決めるキックオフの笛が鳴った。割れんばかりの歓声がスタジアムに響きわた、、、らない!! ア・レ・レ??
それもそのはず、観衆は僅か5千人。はっきり言ってスカスカだ。これが地元ベトナムの試合だと4万人が詰め掛け、チケット騒動が巻き起こっていたという。が、所詮第3国の日本とUAEは地元サポーターの興味の対象外なのだ。これだったらチケットは当日券で十分だったじゃん。送金やら受け取りやらで苦労したのがバカみたいだ(泣)。
対戦国UAEはガルフカップ(中東諸国の国際大会)で優勝している強豪だ。油断しているとオシムジャパンとはいえ足元をすくわれかねない。
だが、乾いた暑さに強いこの中東の猛者も、東南アジアの湿った熱気にコンディションが整わないようで動きが鈍い。日本は前半で早くも3点のリードを奪う。今日のUAEは日本の敵ではなかった。
しかし、意外な敵が日本代表と僕らサポーターを苦しめていた。
「♪:◆ ◆●▽! @#!#%#@")#◆ ◆●▽! @~」
それは、拡声器でがなりたてるUAEサポーターの応援だ。人数的には絶対的少数の彼らであったが、一人の白装束サポーターが延々と拡声器攻撃を浴びせかけてくる。
「ベトナムに来たのに、どこか中東の国に来たようだなぁ」と不思議な感覚にもなるが、あのウザイ大音量は迷惑以外の何者でもない。その音量に気が散ったのか、暑さによるバテも加わり後半日本は1点を返されてしまった。
アウェーの中東対策として、これからは電車のガード下とか工事現場とかで騒音対策練習も必要なんじゃないっスか、オシムさん!
ともかく試合は3-1でまあまあ日本の快勝。30度を超える気温のなか90分間ぶっ通しでプレーするサッカー選手の偉大さにつくづく感心しつつ、観てるだけで大汗ダラダラかいてる情けない僕らであった。
最終更新:2016年08月27日 18:34