【カイザースラウテルンの悪夢-悲劇のドイツ旅行】
第1話)ヤミ値20万円超のチケット当たる
《ドイツ旅行記|フランクフルト|マンハイム|カイザースラウテルン》
◆プロローグ
普段、勤務中は鳴らないはずのプライベートの携帯に突如連絡が入った。
「W杯のチケットが当たったけど、どうします?」
電話の主は名古屋のNさん、4年前一緒に韓国へW杯の試合を見に行った仲間である。ドイツ大会も現地観戦しようと連絡を取り合い、1年前から1次、2次、3次販売と公式サイトに申し込むも、ことごとく落選。大会本番を1ヶ月後に控えほぼ観戦を諦めかけていた矢先の電話である。
「最後の望みで日本サッカー協会枠のチケットに申し込んだら、初戦の日本対
オーストラリア戦が当選したんです!!」
W杯の日本戦は、一説では20万円超のヤミ値で転売されているというハイパー・プラチナチケットである。それをNさんは超天文学的な倍率を突破し、見事45ユーロ(約6500円)の正規料金でゲットしたのである。それも日本サッカー協会割当分という由緒正しさ(パチパチ)。
これは仮病を使ってでも会社休んで行くしかない。
オレ~♪ オレオレオレ~♪
それからの毎日、もう浮かれて仕事になりませ~ん。
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◆男同士でベッドを共に??
W杯の現地観戦。それは例え運良くチケットを入手したとしても、戦いはそれだけでは終わらない。バカ高いツアー料金が払える雲上人は別として、低カースト層の我々は宿とフライトを自力で確保しなければならない。しかし、一度に大量の人民が移動・宿泊するわけだからこちらの方の争奪戦も熾烈を極める。
日本からのエアーは何とか確保したものの、試合会場近くのマンハイム市の宿が取れない!! そこで
「ドイツのホテルを予約するいい方法を教えてくださ~い。」
と友人たちに問いかけ、いくつかの宿泊サイトを教えてもらい、なんとか Rhein Neckar というホテルを予約。W杯で跳ね上がった宿代の負担を軽くするためNさんとシェアで泊まることにした。
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試合2日前の夕刻、フランクフルト空港に降立ち税関を通り抜ける。するといきなり各国スター選手がお出迎え!! って、それってただの張りぼて看板じゃん。それでもこっちはテンション高いからそれだけで気分が盛り上がってしまう。空港カウンターの床もサッカーグラウンド模様にペイントされているし、さすがフットボール大国ドイツ!! もうなんだかワクワクしてきたぞ。
東京から出発した僕は、名古屋発のNさんとこのフランクフルト空港で落ち合い、宿に向かった。
ホテルには何の問題もなくチェックイン。
「今夜はサッサと寝て、長旅の疲れを癒しましょう。」
と部屋の鍵を開け、僕らは固まった!!
あらら~、ベッドが一つしかない!!
どうやら、ツイン(シングルベッド2台)とダブル(二人用ベッド1台)を間違えて予約してしまったようだ。まさかNさんと男同士でベッドを共にするわけにも行くまい。幸い同じホテルにまだ空室があったので急遽予約を変更、危うく未知なる夜を体験してしまうところであった(笑)。
危うく未知なる体験してしまうところであった Rhein Neckar ホテル
しかし想定外の追加料金が発生し、一泊75ユーロ(約11,000円)に跳ね上がってしまったのは痛かった、キィィィ~。
最終更新:2016年08月24日 08:29