【突然、南の島!-石垣・竹富いきなり旅行】
第2話)個人商店よ、永遠なれ!

||沖縄旅行記|石垣島|竹富島||

石垣初日の午後、宿に荷を下ろした僕は、早速街中を散歩に出かけた。

先ずは「公設市場」に行ってみる。東南アジアの活気溢れるマーケットをイメージして出かけたのだが、ここは庶民の台所というより観光客向けの色合いが強い。高価な石垣牛などを売っているが、庶民が毎日こんなご馳走を食べているとは思えない。

それでも、頭から一匹まるごと半分にカットされた豚が、ゴロンとフツーに転がっている様には驚かされる。

石垣公設市場 ハーフカットの豚
石垣公設市場、なにげにハーフカットの豚がゴロンと

市場を抜けて港に出る。フェリーターミナルへと向かう波止場には、土産物屋や喫茶店の並びに少し離れて、一軒の鮮魚店が営業していた。その店先にはキャンプ用のテーブルと椅子が並べられ、客が刺身をつまんでいる。いわば店で買った魚をその場でいただける即席シーフードレストランだ。

港の鮮魚店マルハ 港の鮮魚店マルハ
港の鮮魚店「マルハ」はオープンテラスのレストラン?
港の鮮魚店マルハ 港の鮮魚店マルハ

さばいたばかりのたたきがボリューム満点で一パック500円。嬉しいことに白米も売っている。今日のランチはコレで決まりだ。

 「あんた、どこから来たのかい?」

新鮮な魚に舌鼓を打っていると、缶ビールで出来上がったおっちゃんが話しかけてきた。このシーフード・レストラン(?)では、おしゃべり好きな地元民の「接客」ももれなく付いてくる。

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この波止場に限らず、石垣の街を歩いているとあちこちで小さな個人経営の鮮魚店を見かける。「よしこ鮮魚店」だの「えいこ鮮魚店」だの、女の人の名前の店が多い。

個人経営の鮮魚店 個人経営の鮮魚店
石垣には個人経営の鮮魚店が多い

後で聞いた話では、この手の店は、漁師の父ちゃんが海で獲ってきた魚を母ちゃんが陸で売ってるので、母ちゃんの名前がそのまま店名になっているのだという。むろん究極の産直だから安くて新鮮な魚が買える店だ。

鮮魚店のみならず、石垣の街では個人商店をやたら多く見かける。とある交差点で「さよこの店」なるサーターアンダギー(沖縄風揚げドーナッツ)の店を見かけた。鬼のようなキャラクターの下手ウマイラストが店の壁に描かれ、一瞬中に入るのが躊躇される。

さよこの店
サーターアンダギーの名店、さよこの店
さよこの店 さよこの店

が、見かけとはウラハラに、そこはバリエーション豊かな手作りサーターアンダギーを取り揃えた専門店だった。

揚げたてにこだわっているのか、プレーン 10:00、ドラゴンフルーツ 10:20、シナモン 10:40、紫芋 11:00、…とフレーバーごとの出来上がりの時刻表まで掲げられている。

最近本土でもサーターアンダギーを見かけるようになったが、揚げてから時間が経つと表面に妙に油が染みて、そのくせ中はパサパサだったりしてガッカリする。でも、ここの出来たては外はサックリ、中はシットリでとても美味しい。しかもバリエーション豊富で、1個45円から買えるのは感激だ!


普通のジジババ商店だって侮れない。宿近くの雑貨店で「玄米乳」なる珍品を発見した。その味は、黒糖の入ったライスプリンで、ドロッした半液状の食感は今まで体験したことのない味覚である。それに加えて「牛乳瓶入り」というところが郷愁を感じさせる。

島の雑貨屋さん 謎の玄米乳
懐かしい店構えと不思議な瓶入り飲料「玄米乳」

 「これ120円だけど、瓶を返すと10円戻るわよ」とオバちゃん。

もはや本土では絶滅危惧種と化した回収システムが未だに残っているのも嬉しいではないか。

人口5万人の小さな商圏に大手流通は興味がない。それが幸いしてか昔ながらの個性豊かな商店が息づいている。石垣、それは古きよき昭和の面影を随所に留めるレトロなテーマパーク。ここに沈む太陽は、今でもALWAYS三丁目の夕日だった。


(続く)


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