【お気楽軍団、ラオスを行く】
第2話)格差社会の克服方

《ラオス旅行記|ビエンチャン|タイ|ウドンタニー|コーンケーン》

翌朝、Fさんとともに空港へ行く。平日朝のバンコクの渋滞を見越して早めに宿を出たのだが、結局2時間以上前に着いてしまった。『ちょっと時間もてあますね。』とFさんに向かって言い出すと、

 「じゃ、ラウンジに行ってタダメシ食べましょう。」

ラ、ラウンジ? それにタダメシってどういうことだ?

 「いやー、私は某エアラインの上級会員なので、ラウンジに入れるのですよ。」

海外の怪しい仕事が多いFさんは、飛行機の利用頻度が高い。そーいう人やビジネスクラスの利用客は優遇されて、ラウンジとかいう特別待合室が使えるらしい。しかもタダメシまで食えるという。

ラウンジとかいうヤツ
ラウンジとかいう待合室

エコノミークラスしか使わない僕にとって普段は縁のない話だが、連れの1人まではそのご相伴に預かれるというから、今日はラッキーだ。

ラウンジではビールもコーヒーも飲み放題、お菓子やスナックだって好きなだけ食べられる。空港内の飲食店というものは超割高なので、これはかなりの格差だ。

しかしこの格差、フツーとはちょっと逆のような気がする。だって僕は飛行機に関して言えばエコノミークラスしか使わない。つまり"エコノミスト"だ。それなのにこの待合室を使えるのは商人階級(ビジネスクラス)というのはどーいうことだ。

世間的には "エコノミスト" の方が "商人(あきんど)" よりなんか格が上っぽい感じがするのに、、、、

まあ、そんなことはどーでもいい。めったにないチャンスなのでたらふく飲み食いさせていただいた。持つべきものは商人階級(ビジネスクラス)の友人ということか。

ゆったりしたソファに身を任せながら僕はあることに気が付いた。

 「ところで、Fさん。ここって寝れますよね。」

 「十分仮眠できますよ。」

 「だったら昨日の晩から、ここに泊まってれば良かったですね!」

なんと素晴らしい発見だ! もし空港内のラウンジに泊まれば、トランジットのホテル代が浮くではないか。それに空港から街中までの往復の交通費も要らないし、しかも食事付き。これは相当に安くあがる。

さすがはエコノミスト(自称)の僕。あっという間にその経済効果をはじき出したぞ。次回はこの手を使ってやろう。

 「でもエコノミークラスのチケットでラウンジには入れませんよ。」

 「じゃ、何か手はないのだろうか?」

 「無理ですよ、ほら私の航空券は☆印があるでしょう。でもそちらは無いじゃないですか。」

ん? なんだと、商人どもとエコノミスト(自称)の僕との違いは☆1つか。だったら☆印のハンコをチケットに押しとけば、タダメシ&タダ宿にありつけるってことではないか。

こうして僕の旅行必需品リストに☆印ハンコが書き加えられた。『ルールの運用がゆる~ゆる~なタイみたいな国なら、ハンコ一つで格差社会を克服できるかも知れない』と思うのだが、その効力の程は未知数のままだ。

(続く)


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最終更新:2016年08月27日 18:45