【お気楽軍団、ラオスを行く】
第1話)個人情報保護法@タイランド
《ラオス旅行記|ビエンチャン|タイ|ウドンタニー|コーンケーン》
ラオスに協力隊員としてU君が赴任した。勤務先は首都のビエンチャン。我々は彼の赴任を「僕のところに遊びに来て!」のサインと勝手に解釈した。現地に詳しいパシリがいれば便利なことこの上なし。早速、Sさん、Fさん、そして僕の3名のお気楽者がGWのビエンチャンに集結することとなった。
各人のビエンチャンまでの足取りはそれぞれバラバラ。Sさんが一番乗りでビエンチャン入りし、僕とFさんはバンコクで一泊後、翌朝の便でラオスに入ることにしていた。僕のバンコク到着は夕方だが、Fさんは深夜だ。
ともにバンコクの定宿・Sワディーインを予約し、「とりあえず集合は翌朝の朝食で」とアバウトに合わせておいた。だから、彼の到着を待つこともなく僕はさっさと床についていた。
「T●SIYAさーん!」
まどろみはじめた僕を、間抜けな声が打ち破る。もう眠いのに誰だ!Fさんか?
「ああ、ここでしたか。間違えて同名の別の方を起こしてしまいましたよ、アハハハ」
別の人を起こすとは間抜けなヤツである。
「ええ、フロントに聞いて部屋をノックしたら別人のT●SIYAさんでした。そっちの方はパタヤ
在住だっていうから、東京のT●SIYAさんお願いしますってフロントに聞いたら、そんなヤツ
いないって言うし、、、」
「えっ?それって、どーいうこと?」
「ともかくフロントに宿泊者カード全部見せてもらったんですよ。そしたらT●SIYAって名前は
パタヤの人しかいないのですよね。」
おかしいゾ。ちゃんと宿泊者カードに名前は記入したはずなのに。
僕は、自分の頭の中の記憶をたどってみた。あっ、そうだ!僕は宿泊者記録にタイ文字で自分の名前を記入していたっけ。
「だから東京の人とは思わなかったみたいですよ、フロントが」
ここ数年のタイ旅行で、僕は半ば無意識にタイ文字で名前を記入するのが習慣になっていた。なぜそんなことするかというと別に深い意味はない。せっかくカルチャーセンターでタイ語を習ってるのだから少しは使ってみたいという意地と、タイ文字で書くとタイ人にウケるからという大変ちっぽけな理由に過ぎない。
「まったく勝手に宿泊者カード見せちゃうんだから、タイ人は個人情報の保護意識なんて
ゼロですね。ともかく住所がローマ字だったので助かりましたよ。」
うむむ今回はやることが中途半端であった。
どーせなら、住所もタイ文字で書いておけば、Fさんに安眠妨害されることはなかったのである。個人情報を完全に守るためには住所だってタイ文字表記できないといけない。もっとタイ語を勉強しなきゃと心に誓って再び床についた僕であった。
だが、よーく考えれば、タイでタイ文字記入したら、かえってその方が情報流失するよなぁ。。。
・
最終更新:2016年08月27日 18:42